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Contents
1、インドで最も多くの...
2、このイネの空白部で栽培されて...
3、数あるミレットのうち...
4、そこから商品価値も小さい・・・
5、作物体レベルでの...
6、耕土が十分に細かく、...
7、デカンのミレット農耕における...
8、さらにデカンのミレット農耕の...
9、中耕除草作業のあとに...
10、[土地利用−農耕システム]における第2の...
11、[土地利用−農耕システム]における第3の...
12、デカンのミレット農耕の...
13、問題は、その犁による...
14、では、マリの犁が導入されている...
15、乾燥地帯での深耕反転は...
16、この近代化による犁の導入は...
17、そうした反転深耕による...
18、結論
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17
そうした反転深耕による環境不適合がひき起こす最も重要な問題は、土壌侵食である。半乾燥地帯の在来農耕が耕土の撹乱をできるだけ小さくする方向で展開してきたのは、土壌水分の保全と土壌侵食の防止のためであった。マリ南西部の犁導入村を調査しているが、そこでも犁導入以後の土壌侵食の進行が認められる。写真は、その村の耕地を走る送電線等の基部を示したものである。この送電線頭が建設されたのは1960年代の末であった。そのコンクリート基部は、あきらかにこの間における土壌侵食の進行を示している。その原因は、犁による深耕反転農法のみに求められないにしても、同農法はその重要な一因だと考えられる。近代化農法のもつ環境不適合性は、土壌侵食ひいては砂漠化の進行と深くかかわっているのである。
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