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Contents
1、インドで最も多くの...
2、このイネの空白部で栽培されて...
3、数あるミレットのうち...
4、そこから商品価値も小さい・・・
5、作物体レベルでの...
6、耕土が十分に細かく、...
7、デカンのミレット農耕における...
8、さらにデカンのミレット農耕の...
9、中耕除草作業のあとに...
10、[土地利用−農耕システム]における第2の...
11、[土地利用−農耕システム]における第3の...
12、デカンのミレット農耕の...
13、問題は、その犁による...
14、では、マリの犁が導入されている...
15、乾燥地帯での深耕反転は...
16、この近代化による犁の導入は...
17、そうした反転深耕による...
18、結論
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[土地利用−農耕システム]における第2のレベルは、作物体が群として囲い込まれた耕圃である。このレベルでは、同一の耕圃がどのように利用されていくか、という作付順序をみることができる。デカンのミレット湿潤農耕における作付順序を、西アジアから地中海にかけて広がるムギ乾燥農耕の場合とくらべてみよう。ムギ乾燥農耕では、図で示したようなさまざまな要因のために、耕地を休ませて、つまり休閑して、その期間中に耕地を犁で耕起するという休閑耕が必要である。そこで多い作付け順序は、1年耕作しては、1年休閑する2年1作(2圃制)である。これに対してデカンのミレット農耕では、湿潤・マメ科作物との混播・周到な中耕除草作業などがあいまって、休閑をおこなうことなく毎年連作される。この連作、しかも1作でもって多毛作的効果をもつ、混播方式での連作という集約的な土地利用が、熱帯畑作ではまさに例外的な1km2あたり200人近いという農村人口密度を維持させている基盤なのである。
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