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第二十回 「環境保全と環境破壊−寡欲と強欲の系譜」 | |||
Contents 土地との付合い方 林との付合い方 動物との付合い方 生態破壊の業 14 地球温暖化 |
14 地球温暖化 地球温暖化は温帯にいてはもうひとつ切実感にかけるが、氷河地帯では有無を言わさぬ証拠がある。カナディアンロッキーのバンフから少し北へいくとコロンビアアイスフィールドを通る。げんざいの氷河末端は2000メートルの高さにあるが、1919年には1950メートルにあり、80年間で約500メートル後退した。後退のマークが並ぶ状況を見ると、現実感が強まる。小間氷期という見方も消えてはいないが、しかし、炭酸ガス濃度が、今世紀に入って100ppmも増えたことも事実である。先進國の強欲が自然と人間の破壊を現実のものにしつつあると第三世界から非難される時、抗弁の余地は少ない。 |