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第二十回 「環境保全と環境破壊−寡欲と強欲の系譜」 | |||
Contents 土地との付合い方 林との付合い方 10 伐採会社の理屈 動物との付合い方 生態破壊の業 |
10 伐採会社の理屈 ヴァンク−バ−島をヘリコプターから見ると、殆どは造林地に変わり、原生林は極僅かである。残る原生林を伐採会社は切りたくて仕方がない。ヘクタール当り1000立方メートルの材がとれ、1立方メートル40ドル、ヘクタール4万ドルになる。今、対象のオールドグロス林2400ヘクタールを切れば、1億ドルのカネが生まれる。先住民にもトクになる話だと言う。伐採方法は実に荒い。ワイヤーを引いて木をなぎ倒す。根株が跳ね上がり、大きなクレーターが抉られる。鮭の遡上する小川が土で埋まる。枝が折れて木屑が散乱する。木屑は最近までナパーム弾を投下して焼いていた。漁で活きる先住民は崇高なる自然保護など関係がない。生活を保全するために、伐採抵抗運動をやらざるを得ない.伐採する側は方法を工夫し、法律を整備して自然保護に努めたいと言う。形式さえ整えれば済むと思っている。写真は同上の伐採林。 |