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4−1、歴史の中の儀礼/儀礼の中の歴史
「ゴロマニトリ村の王宮跡(王の別邸、後に徴税所として使われていた)」
上に述べたような象徴体系、政治社会関係の変容、歴史ドラマという三つのレベルが重なり合って、そこには最終的に「伝統的」なあるべき社会の姿が提示される。しかしなぜ、現在そのような「伝統」の表象に固執するのか?これは単にこの地域に伝統が残余しているということではなさそうだ。この問いに答えるためには、この地域の歴史を振り返り、この儀礼であえて語られない歴史の一ページを見る必要がある。
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Contents
1-1、アイデンティティ
形成の場としての儀礼
1-2、儀礼から何がわかるのか?
2、儀礼の過程
2-1、礼拝と憑依
2-2、女神が太刀をとる
2-3、供犠と軍事行進
3、儀礼の解釈
3-1、象徴体系の視点から
3-2、政治・社会体系の視点から
3-3、歴史ドラマとして
4-1、歴史の中の儀礼
/儀礼の中の歴史
4-2、演ぜられない植民地経験
5、ポスト植民地期における
アイデンティティ形成
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