3−2、儀礼の解釈:歴史ドラマとして
「王の権威と女神の力を象徴する太刀にたいして礼拝をする首長(手前)とバラモン司祭(奥)」
歴史ドラマとして当儀礼をみると、これは彼らの歴史観を反映していると考えることができる。そこではコンドやソオロの「太古」の部族民社会の時代から、在地女神と文明が出会い、王権と地域共同体の「ヒンドゥー」的な政治・社会システムが確立された過程が描かれるのである。
Contents
1-1、アイデンティティ 形成の場としての儀礼
1-2、儀礼から何がわかるのか?
2、儀礼の過程 2-1、礼拝と憑依 2-2、女神が太刀をとる 2-3、供犠と軍事行進
3、儀礼の解釈 3-1、象徴体系の視点から 3-2、政治・社会体系の視点から 3-3、歴史ドラマとして
4-1、歴史の中の儀礼 /儀礼の中の歴史
4-2、演ぜられない植民地経験
5、ポスト植民地期における アイデンティティ形成