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6.「正しい」イスラーム
6-1 偶像禁止
アフガニスタンのターリバーンが、貴重な文化遺産である仏像の破壊を行っていることはよく知られている。それが偶像禁止というイスラームの原則に基づいていることも。
しかし、ターリバーンのような行為がいつも、どこでもイスラーム世界では見られたというわけではない。
写真は、イスラームの知の伝統を伝えた学院(マドラサ)の正門だが、人の顔をはっきり見て取ることができる。このことに疑問を感じる人もいなくはなかったであろうが、少なくともこれが作られ、今日も残っているということは、このような装飾がイスラームで許容されていたことを示すのである。
レギスタン広場にあるシル・ドル・マドラサ(メドレセ)
のファサード(ウズベキスタン・サマルカンド)
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Contents
1.雪をかぶるモスク
2.知の伝統とイスラーム世界
3.アッサラーム・ナヴルーズ
4.「多神教」的イスラーム
4-1 アッラーを超える存在?
4-2 誰に願いを?
5.「一神教」的イスラーム
5-1 男女隔離
5-2 メッカは「イスラームのメッカ」か?
6.「正しい」イスラーム
6-1 偶像禁止
6-2 国王も聖者信仰
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