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第十七回 「イスラーム世界研究の新地平 ― スーフィズム・タリーカ研究―」 |
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Contents 4.鍋は急いで洗え |
4.鍋は急いで洗え 「修行階梯の第一は、悔い改めである。・・・悪行を犯したときの僕をたとえれば、新しい鍋が一時間火で熱せられ、黒くなってしまったようなもの。急いで洗えば、この焦げつきは落ちるが、放っておいて何度もそれで調理していると、その焦げつきが固まってしまい、ついには鍋がこわれてしまう。そのときになって洗ってみてもなんの役にもたたない。・・それゆえいつも至高なるアッラーに許しを求めよ。」 悪行・罪を犯しがちな人間に、すぐに悔い改め、神に許しを求めるべきことが、平易な言葉で噛んで含めるように説き明かされています。難しい神秘主義哲学でも、怪しげな民間信仰でもないスーフィズムの一面がお分かりいただけたでしょうか。 本文中で紹介した文は、この本の一節です。1896年、カイロ刊行。 |