アジア・アフリカ地域研究情報マガジン:写真館バックナンバー

メールマガジンバックナンバー第93号

■■■■■ March 2011 第93号 <改革プロ・メルマガ第28号>■■■■■
アジア・アフリカ地域研究情報マガジン
Integrated Area Studies INFOrmation Magazine(IAS-INFOM)
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kaikaku/index.html
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___________今月号の目次_________________

□「フィールドスクールの閉校にあたって」.............フィールド便り
□「砂漠のチョコレート」.........................メルマガ写真館II
□大学院教育改革支援プログラム情報
............フィールドスクール(タイ・ナミビア)
□お知らせ..............入試情報、オープンキャンパス、東京説明会など
□GCOE情報..........トップページリニューアル、大学院派遣報告など
□セミナー情報
□編集子より
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今回の東北地方太平洋沖地震より被災された方々に心よりお見舞い
申し上げます。
1日でも早く被災地が復興されますように、1人でも多くの被災者
の方の傷が癒されますように、心よりお祈りしています。
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■フィールド便り 第28便
~みる・きく・ふれる:アジアとアフリカのフィールドから~
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「フィールドスクールの閉校にあたって」
                             ...............竹田晋也

2008年10月から2年6カ月に渡って実施してきた「組織的
な大学院教育改革支援プログラム」も3月末をもって終了するこ
とになりました。改革プログラムでは、「研究と実務を架橋する
フィールドスクール:社会に貢献するアジア・アフリカ地域専門
家の養成コース」という看板を掲げ、フィールドスクールと院生
発案共同研究の2つの事業を軸として大学院生のフィールドワー
クを支援してきました。

アジア・アフリカの7カ国で開催されたフィールドスクールには
70名を超える院生の参加がありました。1週間から2週間とい
う短い期間で、その国や地域のすべてが理解できたとはとても思
えません。しかし現場を訪れ、農家に泊めていただき、寝食を共
にしながら対話と議論を繰り返していく中で、疑問が理解を深め、
それがまた新たな疑問を生んでゆきます。夜に酒を飲みながらも
話は続き、決して結論はでませんが、理解は少しずつ深まり、議
論はさらに具体的になっていきました。

ひとりで何もわからないまま現地に飛びこむと、現地語を学び、
現地の人たちの中で生活しながらいろいろなことが見えてくるま
でには、ずいぶんと時間がかかります。さらに自分の専門、自分
の地域をよりよく知ろうとするうちにそこに埋没してしまうと、
比較の視点を失ってしまいます。しかし、フィールドスクールで
は、地域のひとびとや協力スタッフの助けで、地域研究の総合的
なアプローチの醍醐味を疑似体験できるわけです。

先端研究から生まれてくる新しい技術が世界を発展させるという
20世紀的な技術神話を無批判に信じているととんでもないこと
になることは、今回の震災でも明らかになりました。学問分野の
専門性はとても大切です。しかし断片化された専門的知識だけで
は、複雑な現実には対応できない。目の前の現場から学び柔軟に
思考することが必要です。フィールドスクールはひとまず閉校と
なりますが、研究と実務をさまざまな回路で結んでゆくことは、
今後ますます重要になってくると思います。

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このメールマガジンのバックナンバーは、こちらのページから
ご覧いただけます。
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kaikaku/mm/mm_list.html

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■メルマガ写真館II ~フィールドで出会う~
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「砂漠のチョコレート」
 ................. 藤岡悠一郎(アフリカ地域研究専攻)

2010年11月、ナミビアで開催されたフィールド・スクールに
スタッフの一員として参加させていただきました。ナミビア
はナミブ砂漠を抱える乾燥国です。・・・
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kaikaku/mm/2011_03.html

(写真とエッセイの続きは上記HPでご覧いただけます)

↓「メルマガ写真館」バックナンバー
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kaikaku/mm/mm_phots.html

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■大学院教育改革支援プログラム:
研究と実務を架橋するフィールドスクール情報
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◆タイ・フィールドスクール
...参加者報告書を更新しました
日程:2010年9月12日~20日
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kaikaku/reports/
2010Thailand.html

◆ナミビア・フィールドスクール
...参加者報告書、講義サマリーを更新しました
日程:2010年11月12日~21日
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kaikaku/reports/
2010Namibia.html

◆院生発案共同研究:研究者と「開発」―援助機関における
インターンシップ経験から―の報告会の写真を掲載しました
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kaikaku/reports/
2010joint_intern.html


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お知らせ
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□大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 入試情報

例年、実施されている入試月が9月から7月に変更となります
ので、ご注意ください。
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/exam/guidelines.html

□オープンキャンパス

日 時:2011年4月27日(水) 13:00~18:00頃
(受付開始:12:30)
場 所:京都大学 稲盛財団記念館3階 大会議室

※参加申込は4月はじめから開始します。
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/for_test-takers/
opencampus2011.html

□東京説明会

日 時:2011年5月14日(土)15:00~17:00
 (受付開始:14:30)

場 所:京都大学 東京オフィス

※参加申込は4月中旬から開始します。
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/news/news.html#oc

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□アフリカ地域研究資料センター5回連続公開講座
「アフリカ研究最前線:生きる」
http://jambo.africa.kyoto-u.ac.jp/~front-a/
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現代アフリカの人びとが生きてきたさまざまな環境とその変貌
について長年にわたってアフリカに通い続けてきたフィールド
ワーカーがお話します。

◆第1回「サバンナに生きる」

アフリカ大陸において、サバンナと呼ばれる地域は全体の23
パーセントを占めており、その面積は日本の約19倍です。
この地域では、乾燥した気候に適応した多様な生活が営まれて
いますが、今回は、家畜に依存しながら生活している牧畜社会
の人びとの暮らしと、彼らが直面している現代的な課題につい
てお話しします。
詳細>>
http://jambo.africa.kyoto-u.ac.jp/~front-a/20110416.html

日 時:2011年4月16日(土)15:00~17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階 中会議室

スピーカー:
太田至(京都大学アフリカ地域研究資料センター 教授)

受講料:4000円(5講座)
 ※1回ずつの受講も可(1講座1000円)

登録フォーム
http://jambo.africa.kyoto-u.ac.jp/~front-a/form.html

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□Twitter 情報
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京都大学アフリカ地域研究資料センター
・・・京都発のアフリカ研究関連情報を発信していきます。
http://twitter.com/Africa_Kyoto_U

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■京都大学 G-COE プログラム
:生存基盤持続型の発展を目指す地域研究拠点HP掲載情報
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■トップページのリニューアルを行いました。
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
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■出版物
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□GCOE関係者による出版物
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/index.php?topic=publication
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■大学院教育
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□GCOE大学院派遣報告(2010年度)

◆「西アフリカの海洋保護区における沿岸総合管理に関する研究」
....關野伸之(ASAFAS アフリカ地域研究専攻)

調査は 主に BMPA周辺の村々で地域住民へ聞き取り調査を中心
に行った。 また、フランス国立開発研究所およびシェック・
アンタ・ディオップ大学で文献調査、、政府関係機関での聞き取り
にあたった・・・
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/article.php/
2010_fs_sekino_j

◆"A Linguistic and Ethnographic Analysis of Nsenga Proverbs"
....Ngalande Sande(ASAFAS アフリカ地域研究専攻)

The study sought to go beyond the current trend on studies
of proverbs in order to address two issues. First, to maeke
a collection and carry out a linguistic study of  ・・・
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php/2010_fs_sande_j

◆「アルジェリアの歴史表象
―アミール・アブドゥルカーディル・ジャザーイリーを巡って」
....栃堀木綿子(ASAFAS 東南アジア地域研究専攻)

本研究の方法は文献調査とフィールド調査であった。文献調査では
フランスとイギリスの図書館と文書館において、アブドゥルカーディ
ルに関連した文書資料とマイクロフィルムを渉猟した・・・
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php/2010_fs_tochibori_j

>>大学院派遣者報告リスト(2010年度)
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php/2010list


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■3月開催の研究会※研究会活動の記録掲載をすすめています。
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■パラダイム研究会・第2パラダイム研究会
[2011-03-28]「最終成果出版に向けて:第5巻の構想」
[第36回研究会 第2パラダイム研究会共催]
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php/20110314

■イニシアティブ1
[2011-03-07]「環境・技術・制度の長期ダイナミクス」合同研究会
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/article.php/
20110215120307351

■イニシアティブ2
[2011-03-27] 「グローバル環境問題をめぐる政策の動向と課題
―地域社会との接合を目指して―」
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/article.php/
20110327_ini2

■イニシアティブ4
[2011-03-11]「人間圏の再構築に向けて―親密圏・レジリエンス・
知の接合」 [ イニシアティブ4 合同研究会 ]
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/article.php/
20110310153031452

■「研究と実務を架橋する」
[2011-03-23]!)改革プログラム大学院院生発案共同研究報告会
「地域研究者と『開発』-援助機関でのインターンシップの経験から」
!)キャリアディベロップメント懇談会「開発実務家への道」
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kaikaku/reports/
2010joint_intern.html

■第7回国際共同研究~アフリカ研究はアフリカの危機にどう対処するか~」
プレ・フォーラムイベント
[2011-03-26]第7回国際共同研究の開催を予定しておりましたが、
3月11日(金)に発生しました東北地方太平洋沖地震の被害状況に鑑み、
本フォーラムの開催と、3月24日~26日に予定しておりました共同展示の
開催は延期させていただくこととなりました。
26日の午後2時より、稲盛財団記念館3階中会議室において、予定しており
ましたフォーラムのポスターセッションのみ、プレ・フォーラムイベントと
して開催しました。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2010/110326_1.htm

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■セミナー情報....4月のおもな地域研究関連の研究会情報
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[2011-04-09] [東南アジア学会関西地区例会(4月9日)]
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php/20110322130505222

[2011-04-23]「2010年度CIAS共同研究報告会のお知らせ(4/23-24)」
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php/20110301133433269

◆カレンダーからその他セミナー情報が閲覧できます。
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
calendar/index.php
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◆編集子より◆

3月11日の大震災により東北各県で多くのコミュニティが被災し、悲しみ
の中でコミュニティ再建への模索が始まろうとしています。コミュニティが
いかに再構築されていくのか見つめる研究者としての視点と、ともに同時代
を生きる者として、いかなる支援に関わっていくことができるだろうかとい
う思いがせめぎ合います。研究者としての理解と洞察を持って支援を必要と
する現場にいかに関わるか、そのとき私たちの立ち位置はどこになるのか、
そんなことを考えながら毎日のニュースを見ています。
改革プログラムはこの3月に2年半のプログラム期間を終了します。4月か
らは編集体制を一新して引き続き、アジア・アフリカ地域研究情報マガジン
をお届けします。読者の皆様にはこれまでのご愛読に感謝をささげるととも
に、引き続きお付き合いいただきたく、よろしくお願い申し上げます。(OT)
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◆このメールマガジンは、JSPS大学院教育改革支援プログラム「研究と実務
を架橋するフィールドスクール:社会に貢献するアジア・アフリカ地域専門
家の養成」実行委員会がASAFASフィールドワーク・インターンシップ支援
室より発行しています。

◆ご意見・ご感想を以下フォームよりお気軽にお寄せください。
掲載希望の記事や研究会の案内なども受け付けています。
宛先:http://form.mag2.com/gianoubima

◆バックナンバーは、こちらのページから読むことができます。
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kaikaku/mm/mm.html
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編集/発行:
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科(ASAFAS)
ASAFASフィールドワーク・インターンシップ支援室
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kaikaku/index.html

協力:
京都大学 G-COEプログラム:生存基盤持続型の発展を目指す地域研究拠点
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
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