アジア・アフリカ地域研究情報マガジン:写真館バックナンバー

メールマガジンバックナンバー第76号

■■■■■ October 2009 第76号 <改革プロ・メルマガ第11号>■■■■■
アジア・アフリカ地域研究情報マガジン
Integrated Area Studies INFOrmation Magazine(IAS-INFOM)
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kaikaku/index.html
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___________今月号の目次_________________

□「フィールドスクール最後の講義」........フィールド便り
□「一袋のポップコーン」................メルマガ写真館II
□大学院教育改革支援プログラム情報
......................京都FSC情報、フィールドスクール情報
□お知らせ.............「アフリカ研究最前線:解る・アフリカ」
□GCOE情報
............研究会活動記録、派遣報告、今月のおすすめ書籍など
□セミナー情報
□編集子より
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■フィールド便り 第11便
~みる・きく・ふれる:アジアとアフリカのフィールドから~
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「フィールドスクール最後の講義」................木村大治

(以下の文章は、2009年9月11日、カメルーン・フィール
ドスクールより帰国した日に、参加者のみなさんに送ったメール
の全文です。)

カメルーンからさきほど帰国しました。すでに帰国した人もい
れば、自分のフィールドにいる人、まだカメルーンに残ってい
る人もいると思います。

とりあえず無事終えることができてほっとしています。みなさ
ん、参加してどうだったでしょうか? あたりまえのことですが、
あれだけの経験でカメルーンがわかったということはとてもで
きません。ちょろっと見ただけです。何年いても、そこの人た
ちのことが本当にわかったと思えないことがたびたびあります。

だからと言って、今回の経験が無駄なのかというと、ぜんぜん
そうではないと思います。というのは、あまり最初からひとつ
のフィールドだけに入りすぎていると、そこで見たことの相対
的な意味 ---それがどこにでもよくあることなのか、とても
珍しい現象なのか、といった--- がつかめず、思考が蛸壺的に
なってしまうという例をときどき(よく?)見るからです。
私自身は、最初ザイールのフィールドに入った後、ケニアの牧
畜民、ボツワナのブッシュマンなどを、ちらりとですが見る機
会がありましたが、それが具体的にどう自分の研究に役立って
いるかはよくわかりませんが、やはり考えの幅が広くなってい
るという気がしています。そういう意味で、今回のフィールド
スクールがみなさんの今後の研究に役立てばと願っています。

最後にどこかで言おうと思っていたのですが、機を逸してしまっ
たので、メールでの最後の講義でした。

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このメールマガジンのバックナンバーは、こちらのページから
ご覧いただけます。
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kaikaku/mm/mm_list.html

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■メルマガ写真館II ~フィールドで出会う~
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「一袋のポップコーン」
................. 阿瀬川慧(東南アジア地域研究専攻)

カメルーンの首都ヤウンデから四駆に乗ってひた走ること数時間。
途中、立ち寄った小さな街でポップコーンを売る少女に出会った。
彼女が頭の上にのせているお盆には、しっかりと弾け、パンパン
に袋に詰まったポップコーンがきれいにならんでいた・・・
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kaikaku/mm/2009_10.html
(写真とエッセイの続きは上記HPでご覧いただけます)

↓「メルマガ写真館」バックナンバー
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kaikaku/mm/mm_phots.html

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■大学院教育改革支援プログラム:
研究と実務を架橋するフィールドスクール情報
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◆第1回 ASAFAS Graduate Student Conference
(「大学院教育改革支援プログラム・院生発案共同研究報告会」)
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日 時:2009年12月2日(水) 13:30~
場 所:稲盛記念館3F大会議室

詳細情報>>
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kaikaku/reports/
2009conference.html

※報告会に関連した写真展が開催されます。
日 時:2009年12月1日(火)~18日(金)
9:00~21:00
場 所:時計台100周年記念館京大サロン

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◆京都FSC(2009年度)の実施報告
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京都フィールドスクール:
アフリカに日本の開発経験を逆照射する試み(2009)

大学院アジア・アフリカ地域研究研究科では、2006年以来
実践的地域研究をテーマにアジア・アフリカ各地に院生を派遣
しフィールドワークをおこなってきた。2008年度からは文
部科学省の支援を受けエチオピア、ネパール、ベトナムでフィー
ルドスクールを開校し、開発と実践を視野にいれた地域研究の
臨地教育と講義をおこなっている。本セミナーはエチオピア・
フィールドスクールに参加したアジスアベバ大学の院生を京都
に招いて地域研究の講義・講演をきいてもらい、戦後日本の開
発経験とその功罪を様々な角度から学習し見学体験してもらう
ことによって、今世紀に入って停滞しているといわれるアフリ
カの開発を新たな視点から逆照射してもらおうという試みであっ
た。

詳細情報>>
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kaikaku/reports/
2009Kyoto.html

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◆FSC情報
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各FSCページの写真・報告が掲載されています。

◆ベトナムFSC
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kaikaku/reports/
2008Vietnam.html

◆ネパールFSC
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kaikaku/reports/
2008Nepal.html

◆エチオピアFSC
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kaikaku/reports/
2008Ethiopia.html

◆インドネシアFSC
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kaikaku/reports/
2009Indonesia.html

◆カメルーンFSC
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kaikaku/reports/
2009Cameroon.html

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お知らせ
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2009年10月17日(土)から、京の府民大学・京都大学
アフリカ地域研究資料センター5回連続公開講座「アフリカ研
究最前線:解る・アフリカ」が始まりました。

ASAFASの若手研究者も講師として、アフリカの今をわかり
やすく伝えます。
お誘い合わせの上、是非ご参加下さい。

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第2回「アフリカ研究最前線:解る・アフリカ」講座

「『和する』~アフリカの人びとの争いと和の作法」

日 時:2009年11月28日(土)15:00~17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館中会議室

スピーカー:佐川徹、村尾るみこ、太田至

http://jambo.africa.kyoto-u.ac.jp/~front-a/
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■京都大学 G-COE プログラム
:生存基盤持続型の発展を目指す地域研究拠点HP掲載情報
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■大学院教育(フィールド・ステーション)
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□大学院生の派遣報告(2009年度)
◆「ブルキナファソにおける現代女性衣装の成立過程と生産構造」
..........遠藤聡子(ASAFAS アフリカ地域研究専攻)

今回の調査では、ボボジュラッソにおけるパーニュを用いた
衣装の成立過程を明らかにすること、および女性の衣服選択
過程の事例収集を目的とした。ここでは前者の成果について
報告する・・・
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php?story=2009_fs_endo_j

◆「南インド半乾燥地帯における農村=都市人口移動の
動態と構造の解明」
..........佐藤慶子(ASAFAS 東南アジア地域研究専攻)

今回の調査では、これまでの調査で得られたデータを逐次
整理しつつ、疑問点として残っていた事柄の確認も行った。
それは、1)調査村の中の貧困世帯(中層農世帯以下)が
どのように高等教育の学費を捻出しているのか、2)集落
の貧困世帯にはなぜ未亡人世帯が多いのか・・・
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php?story=2009_fs_sato_j

>>大学院派遣者リスト掲載(2009年度)
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php/2009list

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■図書小部会:今月のおすすめ書籍
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Kenneth Pomeranz, “The Great Himalayan Watershed:
Agrarian Crisis, Mega-Dams and the Environment”,
New Left Review, 58, July-August 2009, pp.5-39.

久しぶりに衝撃を感じる論文に出くわした。チベット高原と
ヒマラヤ山脈の高みからアジアの水問題を論じた雄編である。
中国が他のアジア諸国に対して現在持つ環境的経済的優位を
利用すれば、有史以来最大の規模の土木工事によって、チベッ
ト高原の水を黄河に乗せて中国北部に送る計画を実行に移す
可能性があるという・・・・
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php/20091001104141130

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■10月開催の研究会※研究会活動の記録掲載をすすめています。
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■G-COEパラダイム研究会
[2009-10-19] “Biosphere Reserves in Indonesia”
 [ 特別パラダイム研究会 ]
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php?story=20091019

[2009-10-19]「人間の安全保障と開発―国際規範の指標化は
可能か?」[第22回研究会]
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php/2009041014301455

■イニシアティブ1 研究会
[2009-10-24]「大塚久雄『株式会社発生史論』をめぐって」
 [古典のなかのアジア史 共同研究:第13回 ]
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php?story=20091024_ini1

■イニシアティブ2 研究会
[2009-10-09]「変動から見た東南アジア島嶼部の気象の特徴 」
[熱帯における気象変動と地域社会研究会 第2回]
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php?story=20091009

[2009-10-30]「タンザニアの農村における慣習の変化と農業へ
のインパクト ―土地利用と労働力確保に注目して―」
[人と自然の共生研究会・第142回東南アジアの自然と農業研究会 共催]
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php?story=20091030

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■セミナー情報 11月のおもな地域研究関連の研究会情報
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[2009-11-01]  [アジア農村社会構造の比較研究:第2回研究会]
 (イニシアティブ1 研究会)
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php?story=20091101

[2009-11-06] "A Roundtable on Communities and Cultural Heritage
Centers in East Africa"[International Workshop](国際集会・国際シンポジウム)
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/en/
article.php/20100213-14

[2009-11-06] Cori Hayden(著)When Nature Goes Public:
The Making and Unmaking of Bioprospecting in Mexico
(Princeton UP, 2003)[第5回 環境・制度・STS・人類学に関する勉強会]
(イニシアティブ4 研究会)
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php?story=20091106

[2009-11-09]「山地・平野・島嶼の三層からみるマカッサル・華人
社会の歴史」[第4回バランロンポ研究会]
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php?story=20091109

[2009-11-10]「人を含む霊長類の採食行動の進化と発達」
[第161回アフリカ地域研究会]
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php/20091110

[2009-11-14]「第3回 カンボジア特集」[次世代の地域研究]
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php?story=20091114_15

[2009-11-16] [第23回研究会] (G-COEパラダイム研究会)
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php?story=20090410143124245

[2009-11-25]「支援の現場と研究をつなぐ:2009年西スマトラ地震に
おけるジェンダー、コミュニティ、情報」[東南アジア学会緊急研究集会]
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php?story=20091125

[2009-11-27]「コミュニティーづくりとアイデンティティーの行方
-北タイ、タイ・ルーの事例-」[第44回 東南アジアの社会と文化研究会]
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php?story=20091127

◆カレンダーからその他セミナー情報が閲覧できます。
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
calendar/index.php
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◆編集子より◆
『ぼくはアフリカにすむキリンといいます』という絵本を紹介してもら
いました。アフリカに住むキリンが「地平線の向こうにいる動物」宛に
手紙を書き、それをペンギンが受け取ります。お互いがどんな動物か知
らないままふたりが文通を続ける様子をえがいたものです。読んでいて
大爆笑してしまうような楽しい絵本です。それと同時に、フィールドワー
クをもとに、それをまとめて論文や本を書き、フィールドへいったこと
のない読者に伝えるということの限界?可能性?についてもついつい考
えさせられてしまう絵本です。メルマガに掲載されているエッセイは、
読者のみなさんにとっては見たことも聞いたこともないことばかりでしょ
うが、みなさんの興味を喚起し、ひとりでも多くの方がアジアやアフリ
カへ足を運ぶ機会になればと願っています。これに加えて、12月には
みなさんの興味関心を喚起する企画のひとつとして、京大時計台1階サ
ロンでASAFAS院生が写真展を開催します(12月1日~18日)。
期間中の12月2日には、ASAFAS Graduate Student Conference
(「大学院教育改革支援プログラム・院生発案共同研究報告会」)も
開催予定です。ぜひともご参加ください。(MK)
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◆このメールマガジンは、JSPS大学院教育改革支援プログラム「研究と実務
を架橋するフィールドスクール:社会に貢献するアジア・アフリカ地域専門
家の養成」実行委員会がASAFASフィールドワーク・インターンシップ支援
室より発行しています。

◆感想やご質問をお気軽にお寄せください。掲載希望の記事や
研究会の案内なども受け付けています。
宛先:areainfom@areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp

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編集/発行:
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科(ASAFAS)
ASAFASフィールドワーク・インターンシップ支援室
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協力:
京都大学 G-COEプログラム:生存基盤持続型の発展を目指す地域研究拠点
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
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