アジア・アフリカ地域研究情報マガジン:写真館バックナンバー

メールマガジンバックナンバー第71号

■■■■■ May 2009 第71号 <改革プロ・メルマガ第6号>■■■■■
 アジア・アフリカ地域研究情報マガジン
 Integrated Area Studies INFOrmation Magazine(IAS-INFOM)
 http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kaikaku/index.html
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___________今月号の目次_________________

□「はじめてのベトナム」...フィールド便り
□「女たちの菜園」.....................メルマガ写真館II
□大学院教育改革支援プログラム情報
□お知らせ
□GCOE情報.........ワーキングペーパ、派遣報告など
□セミナー情報
□編集子より
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■フィールド便り 第6便
~みる・きく・ふれる:アジアとアフリカのフィールドから~
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「はじめてのベトナム」....................片岡樹

歳はとりたくないもので、東南アジア研究の世界に首をつっこん
でから、かれこれ20年近くになろうとしている。とはいえ、行
き先の大部分は調査地のタイばかりで、他の国にはほとんど行っ
たことがない。実はベトナムも、この1月にフィールド・スクー
ルの引率教員の一人として参加するまで、ただの一度も行ったこ
とがなかった。

1月中旬のハノイは、26日から始まる旧正月を前にあわただしさ
が増しつつあった。町の商店街には、赤と金色で派手に飾りつけら
れた正月の縁起物を売る店があちこちに並び、黒山の人だかりがで
きている。私も「van su nhu y」と書いた飾りものを記念に買った。

これは漢字で書けば「万事如意」、まったく中華街の縁起物と同じ
である。たしか旧正月前のバンコクもこんな感じだったな、と思い
出したときに、あることに気づいた。なんでもハノイでは、197
9年の中越戦争のときに、華僑系の住民をおおかた追い出してしまっ
たそうなのである。だとするとあの縁起物に群がっていた人も、
それを売り歩く人も、おそらくは中国人(華僑)ではなく、いわゆ
るベトナム人(キン族、ベト族ともいう)である。

バンコクではこういう店が並ぶのは中華街、それを買うのは華僑と
相場は決まっている。そもそもタイ暦正月は4月半ばなので、旧正
月はあくまで華僑だけの行事であって一般のタイ人は関係ない。
「ベトナムは中国っぽい」とよく言われるが、そのときこの意味が
実感としてわかった気がする。また、ほとんどタイしか知らなかっ
た自分にとって、今までとはまるで違う角度から「東南アジアとは
何か」を考え直すきっかけにもなった。

そんなことを考えながら、ハノイの寺廟をあてもなくほっつき歩く
と、バンコクでよく見る華僑系の廟とはまた違う発見があり、なか
なか面白い。やはりベトナムは中国のようで中国でない。色鮮やか
なベトナム土着の三色女神とか、むかし中国の軍隊を撃退した将軍
とか、中国文化とは似て非なる神様が町のあちこちに祀られている。
そこでふと、ある考えが頭をよぎる。

いつか余裕ができたら、一度ベトナムで調査してみようかな。

いやいや、やっぱりやめておきましょう。趣味を仕事にした途端に
苦痛になるというのはよく聞く話である。ベトナムが楽しいのは、
利害関係がないから楽しいのである。楽しい国では研究しようなど
と考えない方がいい。

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このメールマガジンのバックナンバーは、こちらのページから
ご覧いただけます。
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kaikaku/mm/mm_list.html

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■メルマガ写真館II ~フィールドで出会う~
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「女たちの菜園」
 ................. 神代ちひろ(アフリカ地域研究専攻)

私の調査地は西アフリカの内陸部、サハラ砂漠の南端に位置
するブルキナ・ファソという国です。調査地パサコンゴ村で
迎えた初めての朝、ホームステイ先のお母さんが・・・

http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kaikaku/mm/2009_05.html
(写真とエッセイの続きは上記HPでご覧いただけます)

↓「メルマガ写真館」バックナンバー
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kaikaku/mm/mm_phots.html

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■大学院教育改革支援プログラム:
研究と実務を架橋するフィールドスクール情報
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◆平成21年度の改革プログラム各事業の募集要項と
申請書様式の掲載
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kaikaku/

◆エチオピアFS実施報告(2008年度)事前勉強会,
参加者リスト,参加者報告書の掲載
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kaikaku/reports/reports.html

◆ネパールFS実施報告(2008年度)全体スケジュールの掲載
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kaikaku/reports/
2008Nepal_program.html

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[お知らせ]
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■『アジア・アフリカ地域研究』第8-2号
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/publication/2008_2.html

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■京都大学 G-COE プログラム
:生存基盤持続型の発展を目指す地域研究拠点HP掲載情報
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◆連携国際研究集会:報告
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php?story=IS_2008

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■大学院教育(フィールド・ステーション)
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□大学院生の派遣報告

◆“Ethnicity, Exclusion and Entitlement: Politics of
Development and Articulation of Indigenous Identity among
the Mundas of Northwest Bangladesh”
.........Sharmeen Shaila(ASAFAS 東南アジア地域研究専攻)

The study has examined the transformation of Mundas in
the field of economic exchange relationship and their
growing awareness in the political sphere・・・
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php?story=2008_fs_sharmeen_e

◆「地域住民の参加型研究を可能にする空間情報活用のための
インターフェイス開発の試み ―エチオピア農村における土地利
用の分析のために―」
..........久田信一郎(ASAFAS アフリカ地域研究専攻)

地域住民による参加型開発計画が立案される際に、その計画
の基礎となる地理的な空間情報が地域住民と立案者のあいだ
でほとんど共有されていない場合が多い・・・
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php?story=2008_fs_hisada_j

>>2008年度 大学院生報告リスト
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php/2008list

□2009年度  派遣者リスト掲載
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php/2009list
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■成果公開
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◆ワーキングペーパ:78号の掲載
Living in Occupied Hometown, Jerusalem: A Study on the
Lives of Palestinians under the Israeli Policy of the "Residency Right"
.........Hiromi Tobina
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php/workingpaper78

◆ワーキングペーパ一覧の掲載
.........画面右上検索ボックスの追加
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
staticpages/index.php/wp_list

◆出版物の掲載をはじめました
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
mediagallery/album.php?aid=69&page=1

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■セミナー情報 6月のおもな地域研究関連の研究会情報
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[2009-06-01]「地域社会における「つながり」の再生産」
(イニシアティブ4 研究会)
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php?story=20090601

[2009-06-02]「環境・制度・STS・人類学に関する勉強会」
(イニシアティブ4 研究会)
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php?story=20090602

[2009-06-05] [ベトナム・ハノイプロジェクト研究会]
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php?story=20090605

[2009-06-13]「映像実践による現代宗教復興現象の解明を通じた地
域研究手法の開発」[第七回研究会]
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php?story=20090613

[2009-06-14]「藤田班」第1回研究会 (イニシアティブ1 研究会)
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php?story=20090521113942760

[2009-06-15]「STSの発想と学問のトランスサイエンス状況(仮)」
[第19回研究会] (G-COEパラダイム研究会)
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php?story=20090410142335771

[2009-06-30]「環境・制度・STS・人類学に関する勉強会」
(イニシアティブ4 研究会)
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
article.php?story=20090630


◆カレンダーからその他セミナー情報が閲覧できます。
http://www.humanosphere.cseas.kyoto-u.ac.jp/
calendar/index.php

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◆編集子より◆本年度の事業が本格的に始まりました。研究発信トレー
ニングでは延べ17名の応募があり、応募した学生は早速6月27日の
発表会・講評会へ向けて英語での研究計画書執筆、英語での研究発表準
備に取り組んでいます。冒頭の片岡先生のご寄稿では、改革プログラム
の事業が持つ多面的な効果の存在に改めて気付かせて頂きました。自ら
の研究対象国とは別の国を経験することは、例えそれが比較的短時間で
あっても貴重な情報や知的刺激を与えてくれます。今年度のインドネシ
ア・フィールドスクール、カメルーン・フィールドスクールや院生発案
共同研究でも、そうした多面的な効果が現れるよう運営できればと考え
ています。(TF)
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◆このメールマガジンは、JSPS大学院教育改革支援プログラム「研究と実務
を架橋するフィールドスクール:社会に貢献するアジア・アフリカ地域専門
家の養成」実行委員会がASAFASフィールドワーク・インターンシップ支援
室より発行しています。

◆感想やご質問をお気軽にお寄せください。掲載希望の記事や
研究会の案内なども受け付けています。
宛先:areainfom@areainfo.asafas.kyoto-u.ac.jp

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編集/発行:
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科(ASAFAS)
ASAFASフィールドワーク・インターンシップ支援室
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協力:
京都大学 G-COEプログラム:生存基盤持続型の発展を目指す地域研究拠点
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