アジア・アフリカ地域研究情報マガジン:メルマガ写真館

第48回 「メルマガ写真館」

「文明の交差点」...安田慎(東南アジア地域研究専攻)

 

ダマスカス旧市街。

 

古い城壁の内側にあるこの街の中心部は、シリアの首都・ダマスカスで現在最もお洒落で活気のある場所となっています。

 

一昔前は裏寂れた街でしたが、旧市街全域が世界遺産に登録されると、街の様相も大きく変わりました。世界中から観光客が訪れるようになり、その観光客を目当てに洒落た店や喫茶店、ギャラリー、レストランがあふれ、様々なモノや人が行き交う場となっています。こうして世界中から集まった人々が出会い、話し、そして別れる様子は、東洋と西洋の「文明の交差点」として栄えた往年の街の姿を彷彿とさせます。

 

そんな華やかな雰囲気が楽しくて、ついつい調査の合間に旧市街に出かけては、あてもなくぶらついてしまいます。そして、「文明の交差点」で人々と出会い、話し、新たな活力と発見をもらっては、調査地へと戻っていくのです。

 

アジア・アフリカ地域研究マガジン第83号(2010年5月配信)