アジア・アフリカ地域研究情報マガジン:メルマガ写真館

第43回 「メルマガ写真館」

「砂漠から、世界へシュート!」...佐藤浩介(アフリカ地域研究専攻)

 

言うまでもなく、アフリカの人々はサッカーが大好き。
マリ北部の砂漠の街、トンブクトゥも例外ではありません。

 

大人たちは欧州リーグの中継に連夜一喜一憂。
子どもたちは道端でボールを、ボールがないときにはペットボトルを蹴っています。「お前、日本から来たのか。東京か?ああ、大阪か。ガンバは良いチームだな。」と言っていたおじさんも居ました。クラブW杯でのマンUとの試合を見たのでしょうか。

 

そんなトンブクトゥには、国内一部リーグのクラブといくつかの少年サッカーチームがあります。しかし、芝生のコートは市立競技場以外に見当たりません。クラブの選手はいざ知らず、サッカー少年たちは砂漠でボールを蹴ることになります。

 

写真は、そのトレーニング風景。足下のサッカー・シューズを見ると、遊びではないことが解ります。世界遺産の泥のモスク(サンコレ・モスク)の前で、体格のいい少年たちが何度も力強いダッシュを繰り返していました。彼らがボールを蹴り始めると、私の周りにも見物のおじさんたちが増えてきました。

 

アジア・アフリカ地域研究マガジン第78号(2009年12月配信)