1.タイの中央・地方関係
民主化や地方分権が流行っている。先進国やその援助機関は途上国に実施を促している。さまざまな問題を打開する妙薬であるかのように喧伝もされる。
能書きや理屈は何とでもなる。まずは現場である。タイは社会全般にわたって首都が頭抜けた一極集中国である。1980年代から民主化が進みはじめ、90年代半ば以後は分権化が足早に実施されつつある。地方の時代の到来を予感させるような変化がみられるのであろうか。チェンマイを事例として概観してみよう。
■1-1 タイの地図 http://www.lib.utexas.edu/maps/cia00/thailand_sm00.jpg より
■1-2 首都の鉄道中央駅(フアラムポーン駅)
鉄道網は中央集権の象徴である。 チェンマイに通じたのは1922年である。
|