第214回 「メルマガ写真館」
第214回 「メルマガ写真館」
「中央アジア・ウズベキスタンの『山の民(togʻchi)』と羊のおしごと」
志田夏美(グローバル地域研究専攻)
その集団名が示すとおり、ウズベキスタンの山奥には半遊牧的な生活を営む牧畜民が暮らしています。彼らは自家用に絨毯を手作りしていて、私はそれを習いにやってきました。
絨毯の材料にもなる羊毛を刈るひと月くらい前、「先に洗っておく」ということで、そろそろ毛が生え変わりそうな羊たちを集めて、川にまるごと流し入れて洗っていました。はじめは臆病な羊を人力で入水させていくのですが、ある程度川を渡った仲間が増えると羊たちは自ら入水していきます。だからこれは羊のおしごと風景でもあります。
この時期の川は雪解け水で赤く染まるのですが、そんなのおかまいなしでした。そして、毛も乾かぬうちに羊たちは再び山へと放たれてゆくのでした。
写真1:入水のつとめを終え、家路を急ぐ羊たち
写真2:川の流れに身をまかせ、中州にあつまる仲間のもとへ
写真3:毛が生え変わりそうな羊だけを選り分けるため、親族協同で人壁をつくる
写真4:川浴びからほどなくして羊たちは土煙をあげながら再び山へと去っていく
写真5:ふだんは牧人(choʻpon)に預けるため、所有世帯ごとに耳の刻み方を分けている/p>
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