第209回 「メルマガ写真館」
第209回 「メルマガ写真館」
「バルカ!と言いあえる日まで」
芦田瑞歩(アフリカ地域研究専攻)
40度ちかくなった昼さがり、街はいつも以上に活気にあふれていました。ニジェールの首都ニアメでは、2日間にわたるイスラームの犠牲祭「タバスキ」の初日をむかえていました。街では、人びとが「バルカ!」と声をかけて祝福しあいます。初日は、みなで大きなモスクに行き祈りを捧げます。普段あまりモスクへ行かない女性たちもタバスキの礼拝では、丈の長いヒジャブを身にまとって子どもから大人まで大勢がモスクで祈りを捧げます。
礼拝後には、神への捧げものとしてヒツジをほふり、人びとは分けあうことが習慣となっています。女性たちが総出で調理をし、家族や友人、近所の人たちとで分けあいます。タバスキの休暇中は、朝から夜までみんな大忙しです。それでもみんな笑顔で助けあうのです。ニジェールの人びとのあたたかさをより一層感じた時間でした。
ニジェールは、隣国のマリとブルキナファソとともに政治的な混乱にまきこまれています。再びみんなで「バルカ!」と言いあえる平穏な日々がもどることを願って、友人たちのやわらかな笑顔を思い浮かべています。
写真1:タバスキの礼拝後の女性たち。ニアメ最大のモスク、グランモスクにて。タバスキの礼拝では、子どもから年配まで多くの女性たちが、モスクへ行き、男性とは離れた場所で礼拝をする。
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