第201回 「メルマガ写真館」
第201回「メルマガ写真館」
「今日も今日とて、コピティアムに行く」
楊苹(Yong Peng)(東南アジア地域研究専攻)
マレーシアにいる時は、よくコピティアム(kopitiam)に行きます。マレー語と福建語をくっつけた造語「コピティアム」、直訳したら「コーヒーの店」になりますが、コーヒーだけを売っているわけではありません。店主はコーヒーと他の飲料やトーストなどの軽食のみを売り、テナントの屋台は食事を提供する形式の飲食店です。
利用方法は簡単。席を決めたら、まずしばらく座り、「Minum apa(何飲む)?」と訊ねてきた店員に飲み物を頼みます。私がいつも頼むのは、薏米水というハトムギをコトコト煮て作ったドリンクか、ライム入りアイスティーです。ハトムギドリンクはバーリーアイス(Barley ais)、ライム入りアイスティーはテーオーリマウアイス(Teh O limau ais)と伝えたら間違いありません。そして立ち上がり、気になる屋台へ食事を頼みに行きます。「店の隅にいる、赤い服を着ている人の隣の席です」と、屋台主に小さな目印を伝えておくことは、料理がスムーズに届くコツです。
調査中の胃もたれを治す汁麺から、南国の舌を満たすナシレマッまで揃うコピティアムには、その日の気分に合う料理があるはず。明日はどこのコピティアムに行こうか、と考えながら調査しているのはここだけの話です。
(上記メルマガ写真館に関する写真は次のFacebookでご覧ください。)
https://www.facebook.com/asian.african.area.studies/posts/pfbid0DHbMSUuH4ajviiXZdMEgTD88ReBHwv6QpQG1syQKMqaGvAoYw281rCSJPmU2HUKol
写真1:クアラルンプールにある麗豊茶氷室での朝食。牛肉麺とアサリ酒蒸し麺が有名なコピティアムのようで、ほとんどのお客さんが麺食で利用していました。
写真2:クランにある168コピティアムでの夕食。早朝から深夜まで営業するコピティアムが多いため、夕食後に別のコピティアムで夜食を食べるという「コピティアムはしご」も一つの趣味。
写真3:別のコピティアムで見かけた、各屋台の異なる番号札。百数席もある大規模コピティアムでは、番号札を導入する屋台が特に多い。プラスチックコップの手作り番号札がその日のお気に入り。