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メルマガ写真館

第192回 「メルマガ写真館」

第192回「メルマガ写真館」
「日本の山奥にある多国籍村」
許 大星(東南アジア地域研究専攻)

 その村は千曲川の源流をもつ奥秩父山塊の高冷地にあります。村には見渡す限り山と畑が広がり、高原野菜の栽培がさかんで、特にレタスに関しては日本有数の産出量をあげています。この人口4000人程のこの村には住宅と農協、そして商業施設が二、三あるだけで、日用品や食料品などを購入できるスーパーは一つしかありません。そのため、農作業を終えた夕方以降、このスーパーには多くの人が集まります。
 ある日の店内では、四人組のベトナム人が和気藹々と買い物を楽しんでいました。一角には、ベトナム料理に使われる調味料や食品を集めた売り場もあり、商品説明もベトナム語です。人気コーナーのようで、夕方時点で多くの商品が売り切れていました。四人で一緒に会計を済ませ、買い物袋片手に自転車で楽し気に語らいながら風を切る彼ら。買い物を終えて村営バスを待つカンボジア人の二人組。自家用車に乗り込む日本人の主婦。
 ここは川上村、長野の山奥にある多国籍の村です。この小さな空間の中で人々が多様なルーツの生活を営む様から、文化のグラデーションを垣間見たように感じました。

写真1):多くの商品が売り切れているベトナム食品コーナー

(上記メルマガ写真館に関する写真は次のFacebookでご覧ください。)
https://www.facebook.com/asian.african.area.studies/posts/pfbid02TpDChKbW4C2izmi2yyiUNy4cEJLHgjakF35r8FJ8Ldp7ieDxnuYvZtXApSqHh2hwl

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