第191回 「メルマガ写真館」
第191回「メルマガ写真館」
「肉はクマ、部位はモツ」
小山祐実 (アフリカ地域研究専攻)
何の肉が好きかと聞かれたら、クマと答える。「うまい」という感覚が、その嗜好の根底にあるのだろう。
ことジビエでは美容や健康の効果、駆除動物の肉の再利用などが強調されがちだが、食味は外せない。冬眠前のでっぷりしたももや背中のぜい肉はいうまでもない。しかし、さらなる醍醐味は臓物にあると思う。
ある猟師さんが作ってくれたもつ鍋にはハツ、レバー、肺や肉の切れ端などが入っていた。しゃっきり、くにゅ、ねっとりとした食感を忙しく味わう。ふと現れる脂は白い肉といおうか。しっかりと味があってしつこくなく甘くとろける舌触りで、するすると私の内臓を通って、フィールドワークのエネルギー源となった。
(写真1):猟師の熊鍋
(写真2):薄切りにしたクマ肉
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