第185回 「メルマガ写真館」
第185回「メルマガ写真館」
「心つなぐ完熟パイナップル」
小寺 典子(アフリカ地域研究専攻)
2年前にベナンを初めて訪れた際、あまりの美味しさに驚いたパイナップル。「少し離れた市場には、いつ行っても美味しいパイナップルを売っている女性がいるのよ。」そう言って滞在先のお母さんが出してくれたパイナップルは、とびきり甘くジューシーで、連日の暑さで疲れた体には格別でした。
この美味しさに幸せを感じていたのは、私だけではありません。お父さんが夕食の際に、真っ先にパイナップルを食べたり、2切れほどを浸したパイナップル水をじっくり味わっていた姿は、好きなものを前にした子どものようで、とても親しみを感じました。言葉のつたない私は、日々忙しいお父さんに話しかけるのをためらい、打ちとけられずにいたのですが、愛らしい一面に触れ心がほどけていきました。お母さんの手料理で満腹の私が部屋に戻ろうとすると、「好きな分だけとっていきなさい」と呼びとめる声。完熟パイナップルが紡いでくれた優しい時間でした。
写真1 : 滞在先のお母さんがパイナップルの皮をむく様子。
写真2 : お母さんがタッパーいっぱいに詰めてくれたパイナップル。食卓に並ぶこともあれば、一日を終えて帰宅した私の部屋に届けてくれることもありました。
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