第182回 「メルマガ写真館」
第182回「メルマガ写真館」
「まわす、遊ぶ。」
川畑 一朗(アフリカ地域研究専攻)
ザンビア都市部の郊外を歩いていると、車輪のついた手作りおもちゃを押したり、引いたりして遊んでいる様子がいたるところで見られます。これらのおもちゃは、家の周りや路上に落ちているペットボトルや紙パック、ゴムひもや木の棒、市販のおもちゃの残骸などから子どもたちによって作られます。子どもたちは車輪のついた自作おもちゃを押したり引いたりして走りまわり、日が暮れるまで夢中で車輪をまわし続けます。
輪上のものをまわす遊びは、ザンビアだけでなく世界中多くの場所でみられ、日本でも江戸元禄のころから桶や樽を固く締めるための箍(たが)や、自転車のリムなど輪上のものを木や鉄の棒で押してまわす路上遊びがみられます。5年ほど前にはハンドスピナーが流行しましたが、ものをまわして遊ぶというのは人間のさがなのかもしれません。
写真1:車輪を押してあそぶ男の子。市販のおもちゃの車輪とペットボトルキャップ、木の棒が組み合わせ作られています。男の子が着ているTシャツには、レーシングゲームに登場するオフロード車両がプリントされています。
写真2:自作のおもちゃを引いて走り回る子どもたち。カメラを向けると立ち止まってしまいました。おもちゃを引いて走り回るのは子どもたちだけの世界で行われることかもしれません。
写真3:子どもたちの自作したトレーラー。乳飲料のプラスチックボトルと紙パックから作られており、前方には木の棒に結ばれたゴム紐が取り付けられます。
(上記メルマガ写真館に関する写真は次のFacebookでご覧ください。)
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