「アジア・アフリカ地域研究情報マガジン」バックナンバー
メールマガジンバックナンバー■■■ June 2014 第132号 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■
アジア・アフリカ地域研究情報マガジン
Integrated Area Studies INFOrmation Magazine(IAS-INFOM)
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/
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____________今月号の目次______________
□「ラマダーン・ショック」.......................フィールド便り
□「牧夫の夏」.................................メルマガ写真館II
□お知らせ ........................臨地教育支援センター最新情報
□アフリカ地域研究資料センター情報 ..........研究会のご案内など
□編集子より
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■フィールド便り
~みる・きく・ふれる:アジアとアフリカのフィールドから~
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「ラマダーン・ショック」
...........................渡邊 駿(グローバル地域研究専攻)
私は2013年7月中旬から2カ月強、ヨルダン王国に渡航しました。2013年の
ヨルダン王国では7月初旬から約1ヵ月間がラマダーン月であり、私は入国
早々にしてその環境のもとに置かれることとなりました。
ラマダーン期間には、イスラーム教徒(ムスリム)は日中飲食をしてはい
けません。その分、日没から未明までの間に一日分の食事をとります。食
い溜めをするため、ラマダーン月には太るという話もあるくらい。人口の
約90%をムスリムが占めるヨルダンでは、これは当然の習慣となっていま
す。お菓子やジュース、ちょっとした食べ物を売っている商店は日中店を
開けていますが、食堂やレストランは閉まっています。非ムスリムである
私にはラマダーンに従う必要はないわけですが、お昼用の食事を夜に買い
忘れると日中は食べ物を手に入れることがなかなかできず、私も断食を共
に経験することが度々ありました。
渡航して間もない頃、断食を余儀なくされカルチャー・ショックからイラ
イラしていた時のことです。夜に街の食堂に入り、あるおじいさんと相席
になりました。私の苛立ちを察してくれたのか、おじいさんは笑顔を浮か
べてポケットからデーツを取り出し、私にくれました。「これは栄養が満
点で、しかも長い一日を過ごすためにお腹をもたせてくれるんだ。日が昇
る前に食べなさい。」そのデーツは私の空腹を満たし、おじいさんの笑顔
は私の心を満たしてくれました。
日本に帰ってきた今でも、デーツを見るとラマダーン月の経験とあのおじ
いさんの笑顔を思い出します。ラマダーン月が明けた日、「二度とこんな
思いをしたくない!」と思ったことも覚えているけれど、今になるとそん
なに悪い思い出でもないかもしれない?
このメールマガジンのバックナンバーは、こちらのページから
ご覧いただけます。
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/mm/
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■メルマガ写真館II ~フィールドで出会う~
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「牧夫の夏」
................伊村 優里(グローバル地域研究専攻)
村から馬に乗って20分ほど、放牧中のヒツジの群れが見えてきました。
山と言っても木は一本もなく、どこまでも続く起伏のある草原は、なんと
も不思議な光景です・・・
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/mm/2014_06.html
(写真とエッセイの続きは上記HPでご覧いただけます)
↓「メルマガ写真館」バックナンバー
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■■■お知らせ■■■
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□臨地教育支援センター プログラム情報&フィールド・ワーク報告
本年度の海外派遣プログラムや研究発信力強化プログラムの募集中です。
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/shien/
□キャリア・ディベロップメント部門イベント情報
院生発案 キャリア・ディベロップメント懇談会(6月30日)
「研究と民間就活~就活するか迷ったら~ 2014年度Ver.」
http://www.iasu.kyoto-u.ac.jp/
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□頭脳循環を加速する若手研究者戦略的海外派遣プログラム 情報
http://brain.cseas.kyoto-u.ac.jp/
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2014年度派遣者報告(金子 守恵さん:報告[1] )
「アジア・アフリカにおける持続型生存基盤の発展に寄与するものつくり
研究の可能性」
http://brain.cseas.kyoto-u.ac.jp/2014/06/2014report_kaneko1/
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□ ASAFAS附属 イスラーム地域研究センター 情報
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kias/
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□ ASAFAS附属 現代インド研究センター 情報
http://www.indas.asafas.kyoto-u.ac.jp/
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書評会:柳澤悠氏『現代インド経済―発展の淵源・軌跡・展望』を読む
【日 時】2014年7月19日(土)13:00-17:00
【場 所】京都大学 吉田キャンパス本部構内・ 総合研究2号館(AA447室)
【一般参加歓迎】
詳しくはHPをご覧ください。
http://www.indas.asafas.kyoto-u.ac.jp/kindas/seminar/kindas_20140719/
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■京都大学 アフリカ地域研究資料センター 情報
http://www.africa.kyoto-u.ac.jp/
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□研究会のご案内
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◆アフリカセンター第204回地域研究会
日時:2014年7月17日 (木) 16:00~18:00
演題:「実践と研究の対話」
講師:
高松章二(日本テクノ株式会社・代表取締役)
「アフリカ村落部の給水事業の経験から」
重田眞義(京都大学アフリカ地域研究資料センター・教授)
「関わることへの喜びとためらいーアフリカ農村が求めるもの」
http://www.africa.kyoto-u.ac.jp/
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□新刊情報
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◆【京都大学アフリカ研究出版助成】によって2冊の書籍が出版されました。
・坂梨健太(著)『アフリカ熱帯農業と環境保全』(昭和堂)
・關野伸之 (著) 『だれのための海洋保護区か-西アフリカ水産資源保護
の現場から』(新泉社)
◆【京都大学アフリカ研究シリーズ】013巻が出版されました。
・久田信一郎 (著) 『村人とともに測る-エチオピアにおける参加型立体
地形モデル手法を活用した実践的地域研究』(松香堂書店)
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□Twitter 情報
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京都大学アフリカ地域研究資料センター
・・・京都発のアフリカ研究関連情報を発信していきます。
http://twitter.com/Africa_Kyoto_U
http://twilog.org/Africa_Kyoto_U(ツイートをブログ形式で表示)
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□メールマガジンに対するご意見・ご感想お待ちしております。
http://form.mag2.com/gianoubima
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◆編集子より◆
先月、インド・ビハール州で総選挙の調査を行ってきました。ここ10年間、
同じ村で同じ人から話を聞いていますが、また来たか、元気か、と暖かく
迎えてくれました。今回、調査村の投票行動は大きく変わりませんでした
が、調査選挙区以外のビハール州、そして全国の投票行動は衝撃的な結果
を生み出しました。2002年にインド西部のグジャラート州で起こった大虐
殺に直接責任を負うナレンドラ・モディが首相に選ばれたためです。宗教
的少数派であるムスリムを暴力的に排除してきたモディが首相になったこ
とにより、多宗教の共存を理念として掲げたインドの将来はどうなるのか。
インド民主主義の危機といえます。ただ、私は希望を捨てていません。
調査村の人々も、モディの危険性を明確に指摘していましたし、グジャラー
ト州では、虐殺を生き延びたムスリムを支援する人々が現在も頑張ってい
ます。インドの未来は、彼らの活動にかかっていると信じています。(KN)
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◆このメールマガジンは、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究
研究科(ASAFAS)広報委員会、ASAFASキャリア・ディベロップメント
室、京都大学学際融合教育研究推進センター・総合地域研究ユニット
臨地教育支援センター(IASU)より発行しています。
◆ご意見・ご感想を以下フォームよりお気軽にお寄せください。
掲載希望の記事や研究会の案内なども受け付けています。
宛先:http://form.mag2.com/gianoubima
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編集/発行:
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科(ASAFAS)
広報委員会
ASAFASキャリア・ディベロップメント室
京都大学学際融合教育研究推進センター・総合地域研究ユニット
臨地教育支援センター(IASU)
協力:
京都大学 アフリカ地域研究資料センター
http://www.africa.kyoto-u.ac.jp/
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