「アジア・アフリカ地域研究情報マガジン」バックナンバー
メールマガジンバックナンバー■■■ September 2012 第111号 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
アジア・アフリカ地域研究情報マガジン
Integrated Area Studies INFOrmation Magazine(IAS-INFOM)
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/
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___________今月号の目次_________________
□「インドでアラビア語が通じる街デーオバンド」.....フィールド便り
□「熟した関係」.................................メルマガ写真館II
□お知らせ...............................................公開講座
□アフリカ地域研究資料センター情報.............フォーラム報告など
□セミナー情報
□編集子より
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■フィールド便り
~みる・きく・ふれる:アジアとアフリカのフィールドから~
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「インドでアラビア語が通じる街デーオバンド」
...........石田友梨 (グローバル地域研究専攻)
インドの宗教といえばヒンドゥー教です。しかし、インドには1.5億
人を上回るイスラーム教徒も暮らしています。イスラーム教徒の人口
としては、インドネシアとパキスタンに続く世界第三位であり、日本
の人口よりも多いことになります。昨年初めてインドを訪れた際に、
このような知識は頭に入れておりましたが、なかなか実感をもつこと
はできませんでした。空港に到着してすぐに向かったニューデリー駅
では、色彩豊かなサリーに身を包んだ女性、ターバンを巻いた男性、
オレンジ色の布を纏ったサドゥーと呼ばれる修行者などが行き交って
いたからです。
デリーから北へ100キロほどのところに、ムザッファルナガルの街が
あります。その駅に降りた瞬間、別の国に到着したのではないかと
いう錯覚に私は襲われました。女性たちは全身を黒い布で覆い、男性
たちは裾を長く伸ばした白い服を着ています。デリーでの色の洪水か
ら一転し、モノトーンの世界に変わったかのようです。このムザッ
ファルナガルのさらに先にあるデーオバンドという街が私の目的地で
した。そこに建つデーオバンド学院は、南アジアのイスラーム学の
中心地です。私はデーオバンド学院が所蔵しているペルシア語やアラ
ビア語の写本を調べようとしていました。歴史を三百年ほど遡れば、
インドはムガル帝国の支配下でした。公用語はペルシア語でしたし、
皇帝たちはイスラーム教を信仰していたので、イスラーム教徒の共通
語であるアラビア語も重要でした。そして、この時代のイスラーム思
想が私の研究対象なのです。
さて、デーオバンド学院へと続く細道は、イスラーム教徒の男性たち
で埋め尽くされていました。彼らの服の白さが強い日差しを反射して、
道行く人びとを眺めているだけで目が痛くなるほどです。私は女性と
いうことで、デーオバンド学院が誇る立派な礼拝施設の中には入れて
もらえませんでした。仕方なく門の前で座っていると、シャルワール・
カミーズという長袖長ズボンの服を着た女の子たちが集まってきまし
た。私はヒンディー語が分かりませんし、彼女たちは英語が分かりま
せんでした。しかし、試しにアラビア語で話しかけてみたところ、
なんと通じたではありませんか。デーオバンド学院には女学校も併設
されており、彼女たちはそこの生徒だったのです。私は嬉しい驚きと
ともに、インドにもイスラーム教徒が暮らしているという事実をよう
やく実感することができました。その後、デーオバンド学院の各施設
をアラビア語で案内してもらったことは言うまでもありません。
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ご覧いただけます。
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■メルマガ写真館II ~フィールドで出会う~
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「熟した関係」
........二ツ山達朗(グローバル地域研究専攻)
私の師匠であるサイード君。
農機具の扱い方からラバの乗り方まで、いろいろな事を教えて
くれます・・・
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/mm/2012_09.html
(写真とエッセイの続きは上記HPでご覧いただけます)
↓「メルマガ写真館」バックナンバー
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/mm/phots_list.html
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■お知らせ
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□京大アジア・アフリカセミナー「東南アジアの社会と文化」
4回連続公開講座(2012年11月) ◇申込受付中◇
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東南アジアの国々には、多くの日本人がビジネス、観光、援助
活動など、さまざまな目的のために訪問したり、滞在していま
す。本講座では、東南アジアの国々で営まれている社会生活と、
その背景にある文化について幅広く情報を提供し、東南アジア
諸国の人々とコミュニケーションをはかる際に、何らかのかた
ちで役立てていただくことを目的としています。
会場:キャンパスポート大阪(大阪駅前第2ビル4階)
定員:30名
受講料(教材費含む):10,000円(税込、4講座)
※1回ずつの受講も可(1講座2,500円)
主催:特定非営利活動法人関西社会人大学院連合
詳細と申込>>
http://kansai-seminar.com/courses/view/111
第1回目 2012年11月2日(金)19:00~20:30
テーマ:インドネシアの社会と文化
講師:杉島 敬志(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科教授)
第2回目 2012年11月9日(金)19:00~20:30
テーマ:フィリピンの社会と文化
講師:清水 展(京都大学東南アジア研究教授)
第3回目 2012年11月16日(金)19:00~20:30
テーマ:タイの社会と文化
講師:片岡 樹(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科准教授)
第4回目 2012年11月30日(金)19:00~20:30
テーマ:ベトナムの社会と文化
講師:伊藤 正子(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科准教授)
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■京都大学 アフリカ地域研究資料センター 情報
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過去に実施した『京都大学アフリカ研究フォーラム in 東京』の
報告を掲載しました。今後の報告についてもアーカイブしていきます。
このフォーラムでは、日本のアフリカ援助政策、産業発展とCSR
(企業の社会的責任)、草の根の国際協力、BOP(Base of Pyramid)
ビジネス、NGO活動、在来資源の保全など、京大が得意としてきた
「現場の知」が求められる分野に焦点をしぼり、学界に限らず、
政・産・官・民とのあらたな連携をはかるべく、関係者を東京オ
フィスに招いて密度の濃い議論をおこなっています。
http://jambo.africa.kyoto-u.ac.jp/intokyo/index.html
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□Twitter 情報
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京都大学アフリカ地域研究資料センター
・・・京都発のアフリカ研究関連情報を発信していきます。
http://twitter.com/Africa_Kyoto_U
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■セミナー情報....9月のおもな地域研究関連の研究会情報
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[2012.9.28] イスラーム地域研究京都大学拠点・講演会
「知の先達たちに聞く―松本耿郎先生をお迎えして」
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kias/#20120928
[2012.10.5] 現代インド地域研究京都大学拠点・国際ワークショップ
http://www.indas.asafas.kyoto-u.ac.jp/kindas/seminar/
kindasiw_20121005/
[2012.10.18] 第190回アフリカ地域研究会
http://jambo.africa.kyoto-u.ac.jp/as/as2012poster(1).pdf
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□メールマガジンに対するご意見・ご感想お待ちしております。
http://form.mag2.com/gianoubima
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◆編集子より◆
私事ながら最近少し大きめの地球儀を買いました。その地球儀を
くるくる回していると、世界はやっぱり広いなあと感じるととも
に、それぞれの土地に住んでいる人々の暮らしについ思いを馳せ
てしまいます。今号のエッセイ・写真館に登場するアラビア語を
話すインド人、オリーブの実を「拾う」チュニジア人・・・。
世界にはまだまだ私たちの想像力をはるかに凌ぐ暮らしがあるの
だと改めて気づかされます。地球儀を回して指が止まった土地を
気まぐれに訪れてそんな人たちとふれあえたらと、あり得もしな
い旅をビール片手に夢想する初秋の夜長でした。(SN)
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◆このメールマガジンは、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究
研究科(ASAFAS)広報委員会、ASAFASキャリア・ディベロップメント
室、ASAFASフィールドワーク・インターンシップ支援室より発行して
います。
◆ご意見・ご感想を以下フォームよりお気軽にお寄せください。
掲載希望の記事や研究会の案内なども受け付けています。
宛先:http://form.mag2.com/gianoubima
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います。新規登録・解約は下記ページにてお願いします。
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編集/発行:
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科(ASAFAS)
広報委員会
ASAFASキャリア・ディベロップメント室
ASAFASフィールドワーク・インターンシップ支援室
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協力:
京都大学 アフリカ地域研究資料センター
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