「アジア・アフリカ地域研究情報マガジン」バックナンバー
メールマガジンバックナンバー■■■ July 2012 第109号 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
アジア・アフリカ地域研究情報マガジン
Integrated Area Studies INFOrmation Magazine(IAS-INFOM)
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■【発行部数 1131】■■■■■
___________今月号の目次_________________
□「ルイボスティーは砂糖といっしょに」.............フィールド便り
□「世界一大きな卵絵」...........................メルマガ写真館II
□お知らせ.........................................各賞の受賞など
□アフリカ地域研究資料センター情報...................公開講座など
□セミナー情報
□編集子より
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■フィールド便り
~みる・きく・ふれる:アジアとアフリカのフィールドから~
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「ルイボスティーは砂糖といっしょに」
............前川護之(アフリカ地域研究専攻)
日本で麦茶がどこの家庭でも飲まれているように、南アフリカでは
ルイボスティーがどこの家庭でも飲まれています。ルイボスティー
とは、南アフリカ西部に生えている草から淹れたお茶で、多様な民
族からなる南アフリカにおいても民族を問わず広く飲まれている国
民飲料と言えます。
僕はバンツー系(いわゆる「黒人」)の人たちが暮らす田舎町に部
屋を借りて一人暮らしをしていました。調査アシスタントをルッツ
という22歳の青年にしてもらってフィールドワークをしていました。
1日の調査を終えた後は僕の部屋でルッツとルイボスティーを飲む
のがお決まりでした。彼はカップ1杯のルイボスに大さじ5杯くら
いの砂糖をたっぷり入れてのみます。彼だけではありません。バン
ツーの人たちは砂糖を大量に入れて飲みます。一方、僕は無糖派。
僕のカップを見てルッツはあり得ないという顔をします。
「砂糖を入れた方がおいしいのに」
「いや5杯も入れたらもはやまずいだろ」
そんなやり取りがなされます。
別の日、僕と仲良くしていた8歳の男の子が部屋に暇つぶしに来
ました。ちょうどティータイムの頃合いだったので、彼にもルイ
ボスティーを淹れてあげました。ルイボスティーは子どもにも飲
まれているのです。そして、子どもも砂糖をたっぷり5杯入れま
す。「おいおい、骨とけちゃうぞ」と思いながらその様子を見て
います。逆に男の子は僕の無糖で飲む様子を見て、ありえないと
いう顔。目を点にして口が半開きになっています。無糖でルイボ
スを飲む人間を初めて見たのかもしれません。
ルッツが初めて僕の部屋を訪れたときは、僕は砂糖を持っていま
せんでした。無糖派なので。ブラックでルイボスを飲ませるつも
りでカップを差し出したらルッツは「今から売店で買ってこいよ」
と言い、どうしても砂糖なしでは飲めないという様子。ですがそ
の日は彼には我慢してもらいました。次の日に僕は来客のためだ
けに砂糖を買ってきたのです。いつも世話になっているから。
感謝感謝。
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このメールマガジンのバックナンバーは、こちらのページから
ご覧いただけます。
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/mm/
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■メルマガ写真館II ~フィールドで出会う~
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「世界一大きな卵絵」
..........................Yanyin ZI(アフリカ地域研究専攻)
この写真は私がボツワナのある土産店で撮ったWinstonさんの作業中
の写真です。彼は、まずダチョウの卵殻に絵をペンで下書きしてから、
針の先で殻の表面を削りながら線を描き・・・
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/mm/2012_07.html
(写真とエッセイの続きは上記HPでご覧いただけます)
↓「メルマガ写真館」バックナンバー
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/mm/phots_list.html
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■お知らせ
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□各賞の受賞
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◆田辺明生先生 「大同生命地域研究奨励賞」受賞.
http://www.indas.asafas.kyoto-u.ac.jp/kindas/ new/new_20120718/
◆佐川徹先生 第24回「日本アフリカ学会研究奨励賞」受賞.
https://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/research/ award01.html#sagawa
◆卒業生の手代木功基氏 2012年度
「日本沙漠学会ベストポスター賞」受賞.
https://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/research/ award01.html#teshirogi
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□附属イスラーム地域研究センター共催 研究会(講演会)
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kias/index.html#20120728
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日時: 2012年7月28日(土) 15:00~17:00
会場: 千里朝日阪急ビル14階3号会議室
地図: http://www.sah-bld.com/contents/access/index.html
講演者:マスーダ・バノ Masooda Bano氏
(Oxford大学国際開発学部・ESRC研究員)
演題: "Madrasas and Militancy?:
Understanding recruitment for Jihad in Pakistan"
言語: 英語(通訳なし)
講演者は、イスラーム地域におけるNGO、宗教と開発、マドラサ、
イスラーム運動などのテーマで新進気鋭のパキスタン人研究者です。
今回はパキスタンにおける、ジハードへのリクルートとマドラサの
関係についてお話しいただく予定です。 事前登録不要。
お問い合わせ:
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科
附属イスラーム地域研究センター事務局
e-mail: inq-kias<あっと>asafas.kyoto-u.ac.jp
※<あっと>を@にかえてご使用ください。
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■京都大学 アフリカ地域研究資料センター 情報
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□アフリカ研究最前線
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【アフリカ地域研究資料センター8回連続公開講座】
「アフリカ研究最前線:出会う」
http://jambo.africa.kyoto-u.ac.jp/~front-a/index.html
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今回のシリーズでは、アフリカ研究をする私たちが、いつ
どのようにして、その研究テーマに出会い、なぜそのよう
な研究をするようになったのか、その糸口となったフィー
ルドでのさまざまな出会いから、現在の研究に至るまでの
過程とその成果をお話します。
◆第8回「アフリカの紛争と共生の問題に出会う」
数多くの紛争が起きているアフリカにも、他者と共生する道を
模索し、実現している人びとがいます。こうした営みから私た
ちは、たくさんのことを学ぶことができます。
詳細>>
http://jambo.africa.kyoto-u.ac.jp/~front-a/20120915.html
日 時:2012年9月15日(土) 午後3時~5時
会 場:京都大学稲盛財団記念館3階 中会議室
http://jambo.africa.kyoto-u.ac.jp/~front-a/access.html
講 師:太田 至(京都大学アフリカ地域研究資料センター 教授)
受講料: 1講座 ¥1,000
※全8講座中、4講座以上お申し込みいただく場合は
1講座あたり¥800 になります。
※定員50名、先着順
登録フォーム
http://jambo.africa.kyoto-u.ac.jp/~front-a/form.html
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□Twitter 情報
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京都大学アフリカ地域研究資料センター
・・・京都発のアフリカ研究関連情報を発信していきます。
http://twitter.com/Africa_Kyoto_U
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■セミナー情報....7月末のおもな地域研究関連の研究会情報
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[2012/07/26][CSEAS Colloquium]
http://www.cseas.kyoto-u.ac.jp/seminars/ latest-seminar-list_ja.html#20120726
[2012/07/27][東南アジアの社会と文化研究会 第56回]
http://www.chiiki.asafas.kyoto-u.ac.jp/ syakai-bunka/workshop/2012/07/info000089.html
[2012/07/27][実践型地域研究 定例研究会 第48回]
http://www.cseas.kyoto-u.ac.jp/seminars/ latest-seminar-list_ja.html#20120727
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□メールマガジンに対するご意見・ご感想お待ちしております。
http://form.mag2.com/gianoubima
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◆編集子より◆
念願の夏休みがやってきました。ASAFASの構成員がつぎつぎと日本
を抜け出し、アジアやアフリカのフィールドに向かう季節です。
新入生の多くも初めての海外調査に向かうようです。最初の調査時に
私がとくに悩んだのは日本へのおみやげをどうするか。南部アフリカ
に行った場合は、さいきん日本でもよく目にするルイボスティーが無
難な選択に思えます。甘々のルイボスも一度は飲んでみたいところで
す。一方、『メルマガ写真館』に登場するダチョウの卵は割らずに運
ぶのが大変そうですが、無事に日本へ持ち帰っただけで、相手に気持
ちが伝わりそうな贈り物ですね。(TS)
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◆このメールマガジンは、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究
研究科(ASAFAS)広報委員会、ASAFASキャリア・ディベロップメント
室、ASAFASフィールドワーク・インターンシップ支援室より発行して
います。
◆ご意見・ご感想を以下フォームよりお気軽にお寄せください。
掲載希望の記事や研究会の案内なども受け付けています。
宛先:http://form.mag2.com/gianoubima
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編集/発行:
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科(ASAFAS)
広報委員会
ASAFASキャリア・ディベロップメント室
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協力:
京都大学 アフリカ地域研究資料センター
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