「アジア・アフリカ地域研究情報マガジン」バックナンバー

メールマガジンバックナンバー 
 ■■■ June 2012 第108号 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
アジア・アフリカ地域研究情報マガジン
Integrated Area Studies INFOrmation Magazine(IAS-INFOM)
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■【発行部数 1131】■■■■■

___________今月号の目次_________________

□「イェルトゥラ住まい」...........................フィールド便り
□「水に浮かべる花への愛」.......................メルマガ写真館II
□お知らせ.........................大学院入試情報、各賞の受賞など
□頭脳循環プログラム情報...........................研究者派遣報告
□アフリカ地域研究資料センター情報...................公開講座など
□セミナー情報
□編集子より
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■フィールド便り
~みる・きく・ふれる:アジアとアフリカのフィールドから~
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「イェルトゥラ住まい」
              ............宗野ふもと(東南アジア地域研究専攻)

ユーラシア大陸の中央に位置するウズベキスタンの各地で見られる
イェルトゥラと呼ばれる洞穴。今では、食料の貯蔵場所として使わ
れていますが、実は、これは人の手で掘られた洞穴で、どうやら、
50年くらい前までは人が住んでいたようです。

夏はものすごく暑く、さらに冬はそれなりに寒いというウズベキス
タンの気候のもとで、イェルトゥラは人々に快適な住生活を提供し
てきました。なぜなら、イェルトゥラの中は、薄暗くて少しかび臭
いけれど、夏はとても涼しく、冬は温かい。現地の友達のお父さん
は、今でも、夏は毎日イェルトゥラで昼寝をするそうです。

そんな機能的なイェルトゥラは、ソ連時代に徐々に人の住む場所で
はなくなっていきました。政府が定住化と集住化政策の一環で、無
償で土作りの家を提供したりして、「文化的な」住まいを形づくっ
ていったのです。調査地の人々はこの「文化的な」住まいである土
作りの家をこぞって建て、イェルトゥラを離れていきました。今で
は、イェルトゥラ住まいの人はまったく見かけないし、人々はイェ
ルトゥラの快適さは認めているけれど、誰も新しい住まいとして採
用しようとはしません。曰く、「イェルトゥラに住んだら、みんな
が笑うし」とのこと。

それでも、いつかはイェルトゥラがまた住まいになる日が来るので
は?という思いを私は捨てきれずにいます。なぜなら、今の家は住
みにくい。夏の強烈な日差しに熱せられた家には、夜でも眠れない
くらいの熱気がこもるし、板張りのされていない床には地面の冷た
さが直撃して、冬にはこれぞ底冷え、の様相を呈します。

みんなが憧れる、スタイリッシュで機能的なイェルトゥラを誰かが
考案したら・・・ここ50年で激変したウズベキスタンの住環境、
さらなる変化と進化が待っているのかもしれません。

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このメールマガジンのバックナンバーは、こちらのページから
ご覧いただけます。
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/mm/

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■メルマガ写真館II ~フィールドで出会う~
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「水に浮かべる花への愛―トルコのマーブリング―」
 ..........................園中曜子(東南アジア地域研究専攻)

トルコの人々は古来より花を愛してきました。それは、かつてチュー
リップ時代と名付けられた時代があったことからも分かりますが、ト
ルコに滞在していると、人々の花への愛は現代も変わることがないこ
とを実感することができます・・・
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/mm/2012_06.html

(写真とエッセイの続きは上記HPでご覧いただけます)

↓「メルマガ写真館」バックナンバー
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/mm/phots_list.html


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■お知らせ
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□入試情報
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京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科(ASAFAS)は、
アジア・アフリカ地域に関する深い理解と国際的・総合的視野
をもつ先導的な地域研究者および地域実務者の養成を目指して
います。

◆平成25年度 入学試験の願書出願がはじまります。

願書受理期間:平成24年7月9日(月)~7月12日(木)午後5時まで

入学試験:平成24年7月28日、7月29日

受験を希望される場合は、必ず正式な募集要項を入手のうえ、
その内容を十分確認して下さい。

<募集要項申込先>
  〒606-8501 京都市左京区吉田下阿達町46
  京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科教務掛
  (TEL 075-753-7374/FAX 075-753-7350)

詳細>>
https://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/exam/guidelines.html


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□各賞の受賞
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◆本研究科卒業生の山口哲由氏が、2011年度の日本地理学会賞
(優秀論文部門)を受賞しました。
https://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/research/ award01.html#yamaguchi

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■頭脳循環を活性化する若手研究者海外派遣プログラム 情報
https://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/zuno/index.html
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□若手研究者派遣報告(2011年度)
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◆「仏領ポリネシア(タヒチ・ルルツ)、チリ領イースター島
(ラパヌイ)」派遣・・・ 西本希呼
https://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/zuno/reports/ nishimoto_tahiti.pdf

◆「フランス国立東洋言語文化研究所・マックスプランク進化
人類学研究所(ドイツ)」派遣・・・西本希呼
https://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/zuno/reports/ Nishimoto_2011jp.pdf

◆「米国 UCLA、オーストリア、ボツワナ」派遣
・・・高田 明
https://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/zuno/reports/ Report2011_Takada.pdf

◆「ハワイ大学マノア校」派遣
・・・紺屋あかり
https://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/zuno/reports/ konya_2011.jp.pdf

◆「ロンドン大学東洋アフリカ学院(イギリス)・社会発展研
究所(インド)」派遣・・・飯田玲子
https://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/zuno/reports/ Iida_2011jp.pdf

◆「インド国タミルナードゥ州チェンナイ市、マドゥライ市
西ベンガル州コルコタ市、オリッサ州ブバネシュワ―ル市」派遣
・・・佐藤慶子
https://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/zuno/reports/ Sato_2011jp.pdf


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□担当研究者派遣報告(2011年度)
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◆「フランス領ポリネシア(タヒチ)ポリネシア大学」派遣
・・・梶 茂樹
https://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/zuno/reports/kaji_tahiti.pdf

◆「チリ領イースター島(ラパヌイ)」派遣
・・・水野一晴
https://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/zuno/reports/ mizuno2011_JP_PDF.pdf

◆「ロンドン:ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス」派遣
・・・田辺明生
https://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/zuno/reports/ Tanabe_2011_jp.pdf

◆「インド ウトカル大学人類学部、デリー大学社会学部」派遣
・・・田辺明生
https://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/zuno/reports/JP_tanabe-1.pdf


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■京都大学 アフリカ地域研究資料センター 情報
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□アフリカ研究最前線
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【アフリカ地域研究資料センター8回連続公開講座】
 「アフリカ研究最前線:出会う」
 http://jambo.africa.kyoto-u.ac.jp/~front-a/index.html
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今回のシリーズでは、アフリカ研究をする私たちが、いつ
どのようにして、その研究テーマに出会い、なぜそのよう
な研究をするようになったのか、その糸口となったフィー
ルドでのさまざまな出会いから、現在の研究に至るまでの
過程とその成果をお話します。

◆第7回「都市の『商人』に出会う」

アフリカの都市には商売上手な人びとがいます。カメルーンの
商業民族から、おカネについて考えます。

詳細>>
http://jambo.africa.kyoto-u.ac.jp/~front-a/20120721.html

日 時:2012年7月21日(土) 午後3時~5時
会 場:京都大学稲盛財団記念館3階 中会議室
http://jambo.africa.kyoto-u.ac.jp/~front-a/access.html

講 師:平野(野元)美佐
        (京都大学アフリカ地域研究資料センター 准教授)

受講料: 1講座 ¥1,000
※全8講座中、4講座以上お申し込みいただく場合は
1講座あたり¥800 になります。

※定員50名、先着順

登録フォーム
http://jambo.africa.kyoto-u.ac.jp/~front-a/form.html


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□Twitter 情報
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京都大学アフリカ地域研究資料センター
・・・京都発のアフリカ研究関連情報を発信していきます。
http://twitter.com/Africa_Kyoto_U

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■セミナー情報....7月のおもな地域研究関連の研究会情報
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 [2012/06/29-2012/07/01][KINDAS/RINDAS国際ワークショップ]
http://www.indas.asafas.kyoto-u.ac.jp/kindas/ seminar/kindasiw_20120629/

[2012/07/19][アフリカ地域研究会 第189回]
http://jambo.africa.kyoto-u.ac.jp/as/ as2012poster%281%29.pdf

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□メールマガジンに対するご意見・ご感想お待ちしております。
http://form.mag2.com/gianoubima
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◆編集子より◆

雨の多い季節になりました。日本のじめじめした梅雨のなかに身を
置いていると、すべてを投げ捨ててあのカラッとした気候のフィー
ルド(私の場合は中東)に行ってしまいたい心地になります。しか
し、現実はそうもいきませんから、このメルマガの「フィールド便
り」と「メルマガ写真館」を読んで現地に行った気分だけでも味わ
う、というのもなかなか乙なものではないでしょうか。今号もどう
ぞお楽しみください。(SN)

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◆このメールマガジンは、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究
研究科(ASAFAS)広報委員会、ASAFASキャリア・ディベロップメント
室、ASAFASフィールドワーク・インターンシップ支援室より発行して
います。

◆ご意見・ご感想を以下フォームよりお気軽にお寄せください。
掲載希望の記事や研究会の案内なども受け付けています。
宛先:http://form.mag2.com/gianoubima

◆バックナンバーは、こちらのページから読むことができます。
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編集/発行:
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科(ASAFAS)
広報委員会
ASAFASキャリア・ディベロップメント室
ASAFASフィールドワーク・インターンシップ支援室
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協力:
京都大学 アフリカ地域研究資料センター
http://jambo.africa.kyoto-u.ac.jp/
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