第96回 「メルマガ写真館」

「男の真剣勝負」
...松岡佐知（東南アジア地域研究専攻）

インド共和国ケーララ州では、スネークボート(Chundan Vallam)と呼ばれる長さ50mほどのカヌーを、100人から150人で息を合わせて漕ぐ競技が古くから行われています。

私が滞在していた漁村では、毎年９月に、５mほどのボートを３人で漕ぐ小規模な競技が行われます。選手はみな、村の漁師です。村の音楽隊による開会式が終わると、目の色が変わった男たちが女性や子どもの黄色い声援を背中にボートに乗り込みます。

ゴールの判定には、携帯電話の写真機能を活用します。それでも、写真撮影のタイミングがずれ、もめることがあります。今回も、男らしさを発揮した男たちが真剣にもめています。