第88回 「メルマガ写真館」

「闇医者」
...阿部麻美（グローバル地域研究専攻）

村で高熱を出してしまった深夜、お世話になっていたお父さんがバイクで搬送してくれたのは腕のいい闇医者さんの家でした。大きな注射器の中には見慣れない真っ赤な液体。「これを打てば楽になる。」葛藤の末の苦渋の1本が効かず、追加の3本の注射がよく効きました。彼は牧師さんでもありますが、村の住人には宗教の別なく無償で治療を行います。24時間診療です。

「( 妻と自分の )2人だけで十分。子どもはいらない。」奥さんとの間には結婚後7年間は子宝に恵まれず、両親から別の奥さんを迎えることを勧められたそうです。口数の少ない彼の言葉を奥さんは大事そうに教えてくれました。現在は、3人の息子が家事に仕事に両親を支えています。