第58号(2008年4月配信)「メルマガ写真館」
「経済危機の中での助け合い」... 井戸雄大(アフリカ地域研究専攻)
ジンバブエでは、干ばつによる農業の不振や、欧米諸国からの経済制裁などにより、近年、経済が極端に悪化しています。インフレ率は8,000%とも言われており、外貨が不足し、石油などの原材料が買えない状況が続いています。このため、バスも走っているはずの路線が運航を中止してしまい、人々の公共の交通手段が減少しています。
そこでヒッチハイクが住民に欠かせない移動手段として利用されています。老若男女をとわず、誰もが道の際に立ち、手をあげて車が止まってくれるのを待っている光景をよく目にします。また、最近では集団でヒッチハイクを試みる「ヒッチハイク場」なるものも登場しています。
この写真は、長距離の移動を主とするヒッチハイク場で知り合った人の家に、ヒッチハイクをしたトラックの荷台にすし詰めにされながら向かっているときに撮りました。他の国ではあまり見られない光景であると思い紹介させていただきました。