臨地教育研究による実践的地域研究者の養成

京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科

第53号(2007年11月配信)「メルマガ写真館」

「広がるバナナの病気」..........佐藤靖明(アフリカ地域研究専攻)

2000年頃から、東アフリカ内陸部でバナナの病気(Xanthomonas Bacteria Wilt)が急速に広がっています。写真は、ルワンダ北西部の町ギセニ近郊で、病気に感染したバナナを埋めるために穴を掘っているところです。ふだんのバナナの農作業は世帯別におこなわれるのですが、ここでは、近隣の人たちが協力して病害に立ち向かっています。

病気にかかったバナナを畑に放っておくと、近くの植物体にも感染してしまい、畑が全滅してしまう恐れがあります。バナナは重要な主食作物でもあり、人びとに早急に情報を提供するべく、ルワンダ政府や国外の農業研究機関が頻繁に会合を開いています。病気は国境を越えて広がりますが、治安の悪化のために、2007年7月からコンゴ東部に研究員が行くことができず、病害の範囲の拡大が危ぶまれています。

作成日: 2007年10月29日 | 作成者: 事務局