アジア・アフリカ地域研究情報マガジン 第262号

■■■ April 2025 第262号 ■■■■■■■■■■■■
アジア・アフリカ地域研究情報マガジン
ASAFAS INFOrmation Magazine
https://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/
■■■■■■■■■■■■【発行部数 1,124】■■■■■■
__今月号の目次 Contents_______________
□フィールド便り………………ドタバタのマンゴー集め
□ メルマガ写真館……………… テランガの国、セネガル
□ お知らせ………………. グローバル地域研究専攻オープンキャンパス
アフリカ地位研究専攻オープンキャンパス
□ 最近の出来事………………… Facebook・Twitter情報
□ 編集子より
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■フィールド便り Letter from the Field
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「ドタバタのマンゴー集め」
篠村 茉璃央 (アフリカ地域研究専攻)
60kgのマンゴーとともにバスに乗り込んだ私は,マダガスカル北西部最大の都市マジャンガを出発しました.このマンゴーはおやつではなく,調査のサンプルです.腐らないうちに,甘さやすっぱさなど各品種の味わいを100人のパネルに評価してもらう予定です.
マジャンガはマンゴー生産の中心地であり,11月の市場へは,他地域では手に入らないアーウィンなどの国際商業用品種が集まります.そこで6品種を確保したのち,帰路の途中にあるAmboromalandryという小都市で,さらに2品種を購入する必要がありました.大都市ではむしろ見つからない,よりローカルな品種たちです.
バスが停車するなり,袋をつかんで飛びだしました.荷降ろしだけの5分から客待ちの30分まで,停車時間は毎回ちがいます.とにかく急げ急げ!
ラヌ(意味は「水」)という品種はすぐに見つけ,整然と並んだ果実を「ぜんぶちょうだい」と指さしました.次にブリィ(意味は「丸い」)を探してあたりを見回していると,先ほどラヌを売っていたあのマダムが,親切にも別の露店エリアまで案内してくれました.市場は朝が命です.すでに日は傾き,ブリィはことごとく売り切れていました.真剣なマダムは,隣の路地へ駆け込んで,ついに売り手を見つけてくれました.昼寝中の女性のバケツに,ブリィがまだ残っていたのです.
手早く果実を袋に詰め,お代を渡して礼を述べると,周囲に集まっていた売り手たちが笑顔で見送ってくれました.バスに駆け戻ると,やはり他の乗客を待たせてしまっていました.車外でストレッチしていた彼らは,それでも鷹揚に笑って許してくれました.
帰着後に急いで袋を検めたところ,完熟した一部のマンゴーは盛大にはじけて,芳しいジャムになっていたことは余談です.
写真1:マジャンガの市場に積みあがるマンゴー
写真2:ホテルの床でとりあえず仕分け作業
(上記フィールド便りに関する写真は次のFacebookでご覧ください。)
https://www.facebook.com/asian.african.area.studies/posts/pfbid0BZLzT4Dh73gi54TDF1AUj21HoZeNXRW99QtmC8Nztpy4ooXGEc34bZZZGLftDhLnl
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■ メルマガ写真館 Photo Gallery
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「テランガの国、セネガル」
金信 光恵 (アフリカ地域研究専攻)
セネガルは「テランガ」の国だといわれます。テランガとは、現地の言葉でホスピタリティを意味します。その言葉の通り、セネガルの人たちはとても優しく、遠い極東の地から来た見ず知らずの私を厚くもてなしてくれます。昼食時に街を歩けば、一つの大皿料理を数人で分け合って食べている人たちから、「一緒に食べようよ」と声をかけられることもしばしばです。
そんな「テランガ」の国で忘れられない出来事があります。
ある日、私は大学構内の自販機の前にいました。近くにいたその自販機の整備士が、「コーヒー奢ってあげるよ」と声をかけてくれました。ありがとう、と返事をした矢先、整備士は自販機のドアの鍵を開け、中からお金を取り出した後、ドアの鍵を閉め、そのお金でコーヒーを奢ってくれたのでした。
私は一部始終、目を丸くして見ていましたが、周りにいた人達に特に驚いた様子はありませんでした。
そんな「テランガ」の国、セネガルが私は大好きです。
写真1:首都ダカールにあるシェーク・アンタ・ジョップ大学構内。木陰の下のベンチに座って学生たちが勉強しています
写真2:セネガルの代表料理チェブ・ジェン。セネガルでは、大皿に盛られた料理を数人で分け合って食べます
写真3:シェーク・アンタ・ジョップ大学構内の思い出のコーヒー自販機
(上記メルマガ写真館に関する写真は次のFacebookでご覧ください。)
https://www.facebook.com/asian.african.area.studies/posts/pfbid02BuSRR8C4Ve6AP7Nvqws2TuTBFcby9g4upc3wDTrqPFg81JVdAvx9ganKHhdHDdUKl
(過去のメルマガ写真館は、次のURLからご覧いただけます。)
https://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/photoessay/
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■ お知らせ Announcements
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□ 専攻別 2025年度 オープンキャンパスの開催
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◆ アフリカ地域研究専攻 第2回オープンキャンパス2025
日時:2025年5月24日(土)14:00-16:30
参加申込URL:https://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/news/oc20250524/
*オンライン会議システムZoomでの開催となります。
◆ グローバル地域研究専攻オープンキャンパス
日時:2025年5月24日(土)13:30〜18:00頃
場所:京都大学吉田キャンパス総合研究2号館4階大会議室(AA447)
詳細、申し込みはこちらから
https://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/oc/global2025_0524/
【プログラム】
第1部13:30〜14:15 大学院説明会
1.専攻長挨拶(ASAFAS・グローバル地域研究専攻で学ぶこと、学べること)
池亀 彩 教授(グローバル地域研究専攻・専攻長)
2.入試について
黒田 彩加 准教授(入試委員)
3.研究科での教育・研究の仕組み―入学から学位取得まで
藤倉 達郎 教授(学務委員)
4.修了後の進路について
藤倉 達郎 教授(キャリアディベロップメント室長)
第2部14:15〜14:45 入試に向けてのアドバイス
英語の試験について 黒田 彩加 准教授
平和共⽣・⽣存基盤論講座 中溝 和弥 教授
イスラーム世界論講座 長岡 慎介 教授
南アジア・インド洋世界論講座 藤倉 達郎 教授
第3部 14:45〜15:15 院生による研究紹介
緑川 茉歩 (南アジア・インド洋世界論講座)
阪口 諒佑(イスラーム世界論講座)
第4部15:15〜 教員との個人面談・大学院生との座談会(終了後、順次解散)
ぜひ積極的なご参加をお待ちしています!
*詳細情報と申込方法は上記の研究科ウェブサイトで公開しています。
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■ 最近の出来事 Recent Topics
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□ Facebook・Twitter情報
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■ 編集子より From the Editor
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桜の開花とともに新年度が始まって約一ヶ月。アフリカ専攻ではこの一ヶ月間、新入生オリエンテーションに三専攻合同の歓迎会、それに続くアフリカ祭り(上級生がアフリカ各国の料理を作って新入生をもてなす会)など新年度の始まりを感じることのできるイベントが目白押しでした。新入生はこれから半年間ほどフィールドワークを行うために必要な知識や言語を習得し、いよいよフィールドに羽ばたいていきます。一年後のたくましく成長した彼らの姿を想像しながら、私も頑張らねばと気合を入れて、新緑の季節を迎えたいと思います。 (M.S.)
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編集/発行:
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科(ASAFAS)広報委員会
ASAFAS キャリア・ディベロップメント室
ASAFAS 次世代型アジア・アフリカ教育研究センター
臨地教育・国際連携支援室
協力:
京都大学 アフリカ地域研究資料センター
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