■■■ September 2023 第243号 ■■■■■■■■■■■■
アジア・アフリカ地域研究情報マガジン
ASAFAS INFOrmation Magazine
https://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/
■■■■■■■■■■■■【発行部数 1,089】■■■■■■
__今月号の目次 Contents_______________
□ フィールド便り.......インドでキリスト教に改宗する
□ メルマガ写真館.......マレーシアの移民達
□ 最近の出来事.........Facebook・X(旧Twitter)情報
□ 編集子より
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■ フィールド便り Letter from the Field
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「インドでキリスト教に改宗する」
八木咲良(グローバル地域研究専攻)
インドでキリスト教に改宗する理由をご存知ですか?
ほとんどの改宗は、不可触民であることが理由だと考えられています。1956年に不可触民生まれのアンベードカルが実施した集団改宗もその一例です。
今回のフィールドワーク便りでは、私のフィールドであるハンセン病コロニーで唯一キリスト教に改宗した女性の話をします。
彼女はバウリという、元奴隷カーストに属しています。下層民であり、かつ差別されるハンセン病コロニーに住む彼女が改宗したのは2008年です。しかし彼女は、その生い立ちやカーストが理由で改宗したのではありません。
彼女は2004年に、自分と同じバウリカーストの男性とお見合い結婚をしました。夫とはハンセン病専門の病院で知り合ったため、お互いの境遇も理解しており結婚はスムーズに進みました。
しかし彼女は結婚してから、子供(特に男児)を授かることへの夫の家族からの期待と、なかなか子供を授かれないことに、大きなストレスを感じていました。今でもコルカタのとある病院では、男児が生まれた時だけ親族がお見舞いに来ると聞きます。それくらいインド人にとって後継は大切なことなのです。
彼女が妊娠せずに結婚4年目を迎えた頃、とうとう夫の家族が痺れを切らし、夫と他の女性とのお見合いを進め始めました。彼女は「なぜ子供ができないのか。一体どうしたらいいのか」と悩み続けました。涙が止まらない毎日、通院やお祈りを重ねましたが悩みは解決せず、顔中にできものができ身体は限界でした。そんな時に知り合いの勧めでキリスト教の存在を知りました。
彼女は藁にもすがる思いでキリスト教に改宗しました。そこから奇跡のように彼女の生活や気持ちに変化が訪れました。当時のことを「やっと、やっと。子供を授かった。それに初めて家族に愛されていると感じたの」と彼女は本当に穏やかな顔で語ってくれました。
なぜ/どの宗教を信じるのか、それは国だけでなく個々人によっても大きく異なります。インドは世界一の人口を誇り、さまざまな宗教の入り混じる国です。そこには想像もできないような世界が広がっていると日々実感しています。
写真: 村はずれの教会の中
(上記フィールド便りに関する写真は次のFacebookでご覧ください。)
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■ メルマガ写真館 Photo Gallery
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「マレーシアの移民達」
川端真緒 (グローバル地域研究専攻)
私が滞在しているマレーシアでは、東南アジア諸国からの出稼ぎ移民やその二世などが一定数存在しています。
写真のショッピングモールはフィリピン移民達が集うショッピングモールで、フィリピンの食品等も数多く販売されており、利用者も従業員の方々もフィリピンの方やフィリピンにルーツを持つ方が比較的多いです。また、このショッピングモールの一階にある銀行はフィリピンに送金する手数料が他の銀行と比べて安いことで有名です。
マレーシアのクアラルンプールは現在東南アジアのニューヨークと呼ばれるほど、発展が進んでおり、それに合わせて他国からの移住者も増加しています。元々が多国籍、多宗教の国家であるので、様々な国籍の方々の文化をそのまま感じる事ができるのもマレーシアの良いところだと思います。
写真:ショッピングモールから感じる多民族文化
(上記メルマガ写真館に関する写真は次のFacebookでご覧ください。)
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(過去のメルマガ写真館は、次のURLからご覧いただけます。)
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■ 最近の出来事 Recent Topics
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■ 編集子より From the Editor
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最近、私が新たに通いはじめたネパールのフィールドは、川から近い。
それまでのフィールドでは、常に水不足に悩まされていたので、新しいフィールドでも水をけちけち使ってしまい、滞在先の人から蛇口を緩められる。川の近所なので、魚を食べる機会がとても多い。定期市では焼き干しの魚しか手に入らないが、時々近所の人が川でとったばかりの生魚を持ってきてくれる。苔を食べている魚だそうで、本当においしい。
日本に帰ってきてからも、時々思い出しています。
(Y.T.)
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