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アジア・アフリカ地域研究情報マガジン 第206号

■■ August 2020 第206号 ■■■■■■■■
アジア・アフリカ地域研究情報マガジン 
ASAFAS INFOrmation Magazine
https://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/
■■■■■■■■■【発行部数 895】■■

__今月号の目次 Contents_______
□ フィールド便り………….儚く消えるバラム川の夢
□メルマガ写真館………….仏教と森林保全
□お知らせ..........................入試日程、履修プログラム
□講演会・セミナー情報 Lectures, Seminars
□最近の出来事........ Facebook・Twitter情報
□編集子より
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■ フィールド便り Letter from the Field
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「儚く消えるバラム川の夢」

谷島 亘(東南アジア地域研究専攻)

私がバラム川上流域の村で滞在しているときのこと、ステイ先のアマイ(現地語でお父さんの意)が何やらニタニタしながら猟から家に戻ってきました。普段であればマメ鹿などの動物を仏頂面で担いでくるのです
が、この日のアマイは泥団子のような小さな塊を、目を輝かせながら持っています。

アマイによれば、この塊はBatu Landak(バトゥー・ランダック:ヤマアラシの胃石)と呼ばれ、街で売れば4万リンギ(100万円ほど)の価値があると言います。効能はよくわかっていないそうなのですが、首都のクアラルンプールやペナンの華人に高級漢方薬として人気があるそうです。日頃は無口なアマイですが、この日は嬉しさのあまり、近所の人にまで胃石を披露し、さらに売って儲けたお金を私にもわけてやると豪語する終いでした(丁重にお断りました)。

翌日アマイは、予定していた畑仕事を全て変更し、バラム川上流域で最大の交易地、ロング・ラマに船で向かいました。3時間半かけて到着し、アマイは一人で小さな華人系の商店に入り、30分後、鑑定と換金を終えて店から出てきました。

ところが、店に入る前、あれだけ溌剌としていたアマイに元気がありません。怪しく思い、いくらだったのかと聞くと、1500リンギット(日本円で4万円ほど)だったとアマイは答えました。想定の25分の1ほどの値段だったので流石に私も驚きました。どうやら色艶が足りず、華人商人に想定の2段階低いグレードで判定されたようです。帰途、船を操縦するアマイの目には涙がうすら浮かんでいました。    


写真1:ヤマアラシの胃石。ゴルフボールほどの大きさであった。


写真2:華人商人による鑑定の様子。


写真3:帰りの船を前に進めるアマイ。目の奥には、光るものがあった。

(上記のフィールド便りについては次のFacebookでもご覧いただけます)
https://www.facebook.com/asian.african.area.studies/posts/3342249532488042

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■ メルマガ写真館   Photo Gallery
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「 仏教と森林保全 」
安松 弘毅 (東南アジア地域研究専攻)

一人の僧侶が、袈裟の切れ端を使って二本の木を繋げています。乾季に入って弱ったコブミカンの木に、    近くの木から生命力を分け与えようとしているようです・・・

(続きと写真は次のURLをご覧ください)


(上記の写真館については次のFacebookでもご覧いただけます)
https://www.facebook.com/asian.african.area.studies/photos/a.1725324317513913/3342378889141773

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■ お知らせ Announcements
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□ 2021年度 大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 入試日程
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*募集要項等の詳細は下記の研究科ウェブサイトで公開しています。
◆ 第1回入学試験
出願期間:2020年8月17日(月)~8月26日(水)17時必着
試験日程:2020年9月9日(水)、10日(木)
https://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/admissions/application/
 
◆ 学内特別選抜試験
第2次試験 出願期間:2020年8月17日(月)~8月26日(水)17時(必着)※郵送のみ
第2次試験 試験日程:2020年9月10日(木)
https://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/admissions/gakunai
 
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■ 講演会・セミナー情報 Lectures, Seminars
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□ 第251回 アフリカ地域研究会
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日時:2020年10月15日(木)15:00-17:00 
場所:Zoomによるオンライン会議形式での開催を予定しています。
演者:楠 和樹(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科・特任助教)
演題:サバンナを統治する:ケニア乾燥地域における権力の系譜学
主催:京都大学アフリカ地域研究資料センター・日本アフリカ学会関西支部
*本研究会は2018年度総長裁量経費(若手研究者に係る出版助成事業)による成果に
基づき、アフリカ研究出版助成記念講演として開催されます。Zoomへの参加申込手続
き等は、随時、アフリカ地域研究資料センターのウェブサイトで情報を掲載していきます。
https://www.africa.kyoto-u.ac.jp/
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□ シンポジウム「社会進化の比較考古学」
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日時:2020年10月10日(土) 13:00~18:00 
 2020年10月11日(日) 10:00~15:40  
会場:Zoom を用いた遠隔シンポジウム 

◎ シンポジウムの趣旨、キーワード、主な論点等の詳細は以下のURLよりご確認ください。
URL:https://asnet-utokyo.jp/news/external/6449

◎ Zoom を用いた遠隔シンポジウムとなります。Zoom ミーティング ID および パスワードは、
下記 Google フォームより、事前登録いただいた皆さまに、シンポジウム当日までに、e-mail
 にてお知らせいたします。 
ご登録先(Google フォーム):https://forms.gle/Jqf7xrCjXiKix9Qo7 
お申込み〆切:9月30日(水)17:00 
定員:先着150名(参加料無料、要事前登録) 

【プログラム】 
2020年10月10日(土) 13:00~18:00 (司会:小茄子川 歩) 
(各報告の目安60分[質疑応答はディスカッション部分でまとめておこないます]) 
13:00~13:10 
北條 芳隆(東海大学) 趣旨説明  
 
13:10~13:30 
辻田 淳一郎(九州大学) 本シンポジウムの論点 
 
13:30~14:30 
有松 唯(広島大学) 
「社会の進化論の射程-オリエント文明における「中心」の都市と「周辺」の国家-」 
 
14:40~15:40 
小茄子川 歩(人間文化研究機構/京都大学) 
「インダス文明と「亜周辺」における社会進化-バッファー・都市・文明・国家-」 
 
15:50~16:50 
角道 亮介(駒澤大学) 
「中国初期王朝時代における「中心」の形成-祖先祭祀の共有と物質文化-」 
 
17:00~18:00 
辻田 淳一郎 
「古代国家形成期におけるモニュメント造営と威信財-日本列島の事例から-」 
 
2020年10月11日(日) 10:00~15:40 (司会:有松 唯) 
(各報告の目安60分[質疑応答はディスカッション部分でまとめておこないます]) 
10:00~11:00 
北條 芳隆 
「周縁国家概念の提唱」 
 
11:10~12:10 
関 雄二(国立民族学博物館) 
「権力分析の異なる位相-アンデス文明初期における威信財と社会的記憶-」 
 
12:10~13:10 昼休み 
 
13:10~13:40 
野島 永(広島大学) コメント 
 
13:40~15:40 
ディスカッション(司会:北條 芳隆) 
 
【お問い合わせ先】 
シンポジウム「社会進化の比較考古学」実行委員会 
E-mail: konasukawa[at]asafas.kyoto-u.ac.jp 
※迷惑メール防止のために、@ を [at] と表記しています。送信の際は @ におき換えてください。 
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■ 最近の出来事 Recent Topics
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□ Facebook・Twitter情報
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■ 編集子より From the Editor
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前期の講義も終わり夏休みに入りましたが、例年とは違い今年は海外に調査に行くことが出来ません。フィールド便りやメルマガ写真館を見ますと、調査地に向かいたい気持ちが高まり、蒸し暑い京都に留まらなければならないことが残念に思われます。しかし、ASAFASの教員も学生も、大学や自宅で文献を読んだり、論文を執筆したりと今出来ることに取り組んでいます。それに調査地の人々とコミュニケーションを取ることも、全く不可能ではありません。先日オンラインで現地の友人と連絡を取りましたが、彼も我々と同じようにオンラインで話をすることにすっかり慣れていました。海外渡航が困難な状況はしばらく続きそうです。早く調査地に行くことが可能になるよう祈りつつ、新しい調査の進め方も模索していきたいです。(M.Y.)


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□ メールマガジンに対するご意見・ご感想お待ちしております。
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◆ このメールマガジンは、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科(ASAFAS)広報委員会、ASAFASキャリア・ディベロップメント室、ASAFAS臨地教育・国際連携支援室より発行しています。

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◆ バックナンバーは、こちらのページから読むことができます。
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