第227回 「メルマガ写真館」

第227回 「メルマガ写真館」
「テランガの国、セネガル」
金信 光恵 (アフリカ地域研究専攻)
セネガルは「テランガ」の国だといわれます。テランガとは、現地の言葉でホスピタリティを意味します。その言葉の通り、セネガルの人たちはとても優しく、遠い極東の地から来た見ず知らずの私を厚くもてなしてくれます。昼食時に街を歩けば、一つの大皿料理を数人で分け合って食べている人たちから、「一緒に食べようよ」と声をかけられることもしばしばです。
そんな「テランガ」の国で忘れられない出来事があります。
ある日、私は大学構内の自販機の前にいました。近くにいたその自販機の整備士が、「コーヒー奢ってあげるよ」と声をかけてくれました。ありがとう、と返事をした矢先、整備士は自販機のドアの鍵を開け、中からお金を取り出した後、ドアの鍵を閉め、そのお金でコーヒーを奢ってくれたのでした。
私は一部始終、目を丸くして見ていましたが、周りにいた人達に特に驚いた様子はありませんでした。
そんな「テランガ」の国、セネガルが私は大好きです。
(写真1):首都ダカールにあるシェーク・アンタ・ジョップ大学構内。木陰の下のベンチに座って学生たちが勉強しています
(写真2):セネガルの代表料理チェブ・ジェン。セネガルでは、大皿に盛られた料理を数人で分け合って食べます
(写真3):シェーク・アンタ・ジョップ大学構内の思い出のコーヒー自販機
(過去のメルマガ写真館は、次のURLからご覧いただけます。)
https://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/photoessay/